前々回(「手軽に食べやすく、試合前に摂りたいお弁当のおかず」)、前回(「1日のレースを意識したおにぎりでパワー全開」)では、試合のお弁当についてお話ししました。では、試合が終わってホッとした今、選手は夕食で何が食べたくなるでしょうか?

 試合後の夕食は、自宅に戻ってすぐに食べられることが理想です。そのため、ある程度作っておけるメニューの方が、ご家族が試合の応援に行く場合は重宝します。また、選手は試合で疲れると味を薄く感じてしまうので、量が食べづらくなります。レース後の回復を考え、食べやすく感じる料理にするのがよいでしょう。

 そこで今回は、ジュニア選手にマッチしたレシピとして、味噌とトマトを使い、視覚と味覚で食欲をそそる「勝利の赤い味噌うどん」を紹介します。

勝利の赤い味噌うどん
勝利の赤い味噌うどん

 味噌は日本の代表的な発酵食品で、大豆・麦・米が主に原料として使われます。その中でも大豆を原料とした豆味噌は、BCAA(分岐鎖アミノ酸)のバリン・ロイシン・イソロイシンが他の味噌より多く含まれます。

 レース後、興奮状態で眠れないことはありませんか? 「身体の回復には栄養・休養が不可欠」なので、眠れないと回復しにくくなります。BCAAはレース後の興奮状態を鎮め、疲労を軽減する働きがあると言われています。

 また、トマトを入れて酸味も加え、味に深みを出すことで食べやすい料理に仕上げました。トマトのリコピンは抗酸化作用があり、身体が回復しやすい状態を作ります。

勝利の赤い味噌うどん

 さらに糖質とタンパク質を一緒に摂取することが身体の回復には理想なので、タンパク質とビタミンB群の多い豚肉を選んでいます。

 もちろん、だしは前日の夜や当日の朝に準備しておくことが可能ですので、ご家族は会場での時間を取り、しっかりお子さんの応援をして、レースの援護射撃をしてください。