大相撲の新大関貴景勝(22=千賀ノ浦)が9日、夏場所(12日初日、東京・両国国技館)に向けて、東京・台東区の部屋で四股やすり足などの基礎運動を中心に汗を流した。
前日8日に行われた二所ノ関一門の連合稽古では、大関高安と計30番に及ぶ三番稽古を行い、疲労回復も急務。この日は相撲を取る稽古を行わなかった。自身の状態について「悪くはない。治療も行って、体も膨らませて、しっかり栄養も取った」とうなずいた。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)も「いつもと変わらない。度胸もあるし切り替えも早い。いつも通りやると思う」と、本場所へ期待を寄せた。
稽古後は師匠の知人による本マグロの解体ショーに見入った。重さ20キロ超の長崎・壱岐島産。貴景勝は中落ちをスプーンでそいで取り、自らの口に放り込むと「うまい!」と思わず声が出た。「やっぱり切り立てはおいしい。全然違う」。多忙な場所前からつかの間、海の幸に舌鼓を打って息を抜いた。【佐藤礼征】
(2019年5月9日、ニッカンスポーツ・コム掲載)