プロでも鉄人になる! ソフトバンクからドラフト5位指名を受けた慶大・柳町達外野手(22=慶応)が22日、東京都内で入団交渉を行い、契約金4000万円、年俸760万円(金額は推定)で合意した。「やっと始まったんだな、という第1歩を感じました」と初々しく話した。

ソフトバンクと仮契約を結んだ慶大・柳町(撮影・金子真仁)
ソフトバンクと仮契約を結んだ慶大・柳町(撮影・金子真仁)

自身の課題を「まだ体が細い」と挙げるものの、細くても強い。大学4年間、リーグ戦102試合に全て出場した。慶大では元巨人・高橋由伸氏(44)以来の快挙。「体が強いのは持ち味です」と胸を張る。

ストレッチを入念に行い、ケガを防いできた。風邪で練習を休んだこともない。幼少期、祖父幸一さん(故人)が小魚やスルメイカをよく食べさせてくれた。「それで体が強くなったというか、基盤があるのかな」と感謝する。「ケア不足で離脱することをできるだけ少なくしたい」と、高い意識は今後も継続する。

ソフトバンクと仮契約を結んだ慶大・柳町は、福山アマスカウトチーフ(右)と山本スカウトに祝福される(撮影・金子真仁)
ソフトバンクと仮契約を結んだ慶大・柳町は、福山アマスカウトチーフ(右)と山本スカウトに祝福される(撮影・金子真仁)

1年目の目標は「1軍に食い込めるように」と控えめながら、福山アマスカウトチーフが「よく5位まで残っていたと思う」と驚くほどの打撃技術がある。「線で捉えるから広角に打てる。呼び込めるから、初対面の投手でも打てる」と球団の評価は即戦力だ。

慶大では三塁に挑戦したこともあるが、プロでは迷わず外野手一本勝負。「中村晃選手みたいになりたい」と好打者の背中を追う。理想の安打は「直球をしっかり捉えて左中間へ」。プロの球威にも負けぬ強い肉体で、外野の間を抜きまくる。【金子真仁】

柳町達(やなぎまち・たつる) 1997年(平9)4月20日、茨城・稲敷市生まれ。中学時代は取手シニアでプレーし、慶応(神奈川)に進学。甲子園出場はなし。慶大では1年時から活躍し、リーグ戦通算113安打をマーク。今秋の明治神宮大会優勝にも貢献した。180センチ、72キロ。右投げ左打ち。

(2019年11月22日、ニッカンスポーツ・コム掲載)