シェフ糸原始めました! 阪神糸原健斗内野手(27)が19日、甲子園で自主練習に参加し、活動休止期間の「おうち時間」で料理に挑戦したと明かした。全くの初心者だったが、好物のカツ丼を作るまで腕を上げた。リフレッシュを兼ねた料理に加え、掃除、部屋の模様替えまでして家事力アップ。開幕に向けて投手の「調理法」も研究し、糸原にひと味加わった!
バットから包丁に、糸原が相棒を持ち替えた。「普段しないんですけど、料理をするようになりました」。練習後のオンライン取材で、自宅待機中に料理にチャレンジしたと明かした。これまで米を炊いたこともなかった初心者。1回目は失敗したものの「ここで逃げたら料理、一生しないな」と不屈の闘志で再挑戦。2回目は見事成功し、ほくほくの白米にありついた。
「ハンバーグを作ってみたり、揚げ物。僕カツ丼好きなので、カツ丼に挑戦してみたりしていました」。参考にしたのは料理レシピ投稿サイト「クックパッド」や動画投稿サイト「YouTube」。気になるお味も「そこそこ、うまかったです」とつい笑みがこぼれるほど。チャーハンをパラパラに仕上げる方法も調べるなど腕前は日々上がっている様子。豚肉や鶏肉を使ってタンパク質を多めにとるなど栄養にも気をつかった。
体を動かしながらリフレッシュでき、料理には一石二鳥の効果があった。「映画とかも見たんですけど、目が疲れるし体も動かしたいと思って。料理は結構体を動かすので。(映画を)座って寝転びながら見ると逆に体がなまってしまう。料理は結構リフレッシュになりましたね」。他にも毎日掃除をして部屋の模様替えまでも。「主婦みたいになっちゃいました」と家事力を上げた。
もちろん「おうち時間」で本業の野球とも向き合った。一昨年、去年のオープン戦の映像を見直して、気気付いたことをノートにまとめた。「対戦している投手だったり、そういうのも勉強していた。シーズンに向けて自分の引き出しにもなると思う」。この日はフリー打撃や内野ノックなど約2時間半精力的に動いた。開幕したら再びバットを相棒に相手投手を上手に料理する。【磯綾乃】
<料理好きのプロ野球選手>
◆金田正一(国鉄ほか)キャンプ地では地元の市場に自ら足を運んだり、神戸や松阪から肉を取り寄せるなど惜しみなく私費を投じ最高級食材を購入。「金田鍋」を作って周りに振る舞った。
◆ペタジーニ(ヤクルトほか)トマト、にんにく、オリーブオイルをベースにした肉料理、魚料理のほか、パスタも得意。疲労時には、スペイン語で「アレサンコチョ」という寄せ鍋風料理も作っていた。
◆小久保裕紀(ソフトバンクほか)07年末、左手首手術のリハビリと自主トレのため渡米。料理本も持ち込み、自炊を始めた。年が明けると新ジャガイモの煮物やアスパラガスのアリオリソース添えなどを作れる腕前に。
(2020年4月20日、ニッカンスポーツ・コム掲載)