先月の終わりに、中学や高校の夏の全国大会中止という発表がありました。全国大会を目指して部活動に取り組んできた選手や関係者の落胆は相当なもので、もしかしたら、今も気持ちの切り替えができていないかもしれません。

私が栄養アドバイスをしているプロ選手たちも、リーグ途中ですべて試合が中止になったものもありました。目標は短期、中期、長期で立てようとよく言われますが、試合を目標に取り組んできた選手にとって、それがなくなることはプロであっても心が折れそうになるものです。

選手に旬があるように、体が動く時期は限られています。その時間が、こうして毎日少なくなっていくことを思い、「もう今年はいいや!」となるのか、逆に「だからこそ今できることを!」と取り組むのか。どちらがいいのかは言わなくても分かると思いますが、しんどい時にしんどいことをあえて選び、トレーニングに励んでいたプロ選手がいました。

こういう選択は、試合で生きる時もあります。試合の終盤のきつい時に、体がわずかでも動くかどうか。自分に負けないでほしいと思います。

さて今回は、食品の栄養素の吸収を高めながら、腸内環境をよくする「果実酢とはちみつのマリネ」を紹介します。タンパク質や葉酸という体作りに欠かせない栄養素はもちろん、赤カブやからし菜の色素の力もとりいれましょう。

はちみつは、種類によって抗菌や抗炎症作用が認められているものもありますが、どの種類を選んでも砂糖と違ってミネラルなどがとれます。甘みが欲しい時には上手に取り入れたいものです。

管理栄養士・川端理香