便秘によるおなかの張りなどの症状に悩まされている人は少なくありません。ただ、便秘は身体面だけでなくメンタル面の不調にもつながってきます。
「大腸劣化」対策委員会が、便秘の自覚があり排便が週に3回未満の30~50代の男女312人(男女各156人)を対象に調査を実施したところ、どうやら仕事のパフォーマンス低下にもつながっているようです。
便秘時の身体面のコンディションについて、非便秘時を100%として比較したところ、全体の回答は平均で「47.3%」と顕著に低下しています。男女別にみると、女性(45.4%)は男性(49.2%)よりも、やや低い結果となりました。
身体的な不調については、最も多かったのが「おならが臭くなる」で、次いで「おなかの張り」「おならの回数が増える」といったように、おなかについての訴えが上位になりました。
しかし、おなかの不調以外にも「疲れやすさ」「肌の不調」や、「眠りが浅い」「食欲不振」といった生活の基本的な条件にかかわるもの、あるいは「肩こり」「頭痛」など、ストレスに起因するような自律神経の失調と関係するものなど、幅広い身体的な不調がみられました。また、便秘にともなう身体的不調の数は、一人あたり平均7.9個もみられました。
放っておけば…約6割も仕事に影響
身体的な不調だけではありません。メンタル面についても非便秘時と比較すると、便秘時は54.3%に低下。男女別にみると、男性(53.4%)の方が女性(55.2%)よりも、やや低い結果となりました。
また、便秘による仕事のパフォーマンス低下の有無について、「よくある」「たまにある」という人を合わせて約6割の人が自覚しているという結果になっています。それは男性の方が女性よりも割合が高く、特に30歳代男性では75.0%と高率でした。
便秘による仕事のパフォーマンス低下のレベルは、平均で61.1%。女性(63.2%)は男性(59.0%)よりも低下の程度がやや大きいという結果でした。さらに、便秘が理由で仕事を休んだ経験がある人は全体の約2割で、男性(25.6%)が女性(12.2%)を2倍以上、上回りました。
今回の調査は働く大人が対象でしたが、便秘による不調がパフォーマンスの低下につながることは、ジュニアアスリートにとっても同じです。特に新型コロナウイルスの外出自粛で“巣ごもり便秘”が増えています。適度な運動、そして食物繊維や乳酸菌などを摂って腸内環境を改善させることは、免疫力アップにもつながります。腸を整えて、体も心も向上させていきましょう。