<医療ライター・しんどうとも「メンタル回復法」(30)>

どちらかといえばストレスに弱い「人とコミュニケーションを避ける人」。対策は?

「パンデミックブルー(感染爆発不安)から心と体と暮らしを守る50の方法」(亜紀書房)の著者で、杏林大学名誉教授・精神科医の古賀良彦さんの話。

「体力に比べて、コミュニケーション能力を身につけるほうは難しい。でも方法がないわけではない。“責任をもたないところで人とコミュニケーションする”ことから入っていくのがいいと思います」

コロナ禍前よりは機会が減ってしまっているが、イベントや講演会などへ参加する。

「たとえば自治体などが開催している集まりで、安くて面白いものが結構ある。そういう中で質問したりする。無責任にできていい。リモートであっても話を聞いたりできる。要するに責任のないところに顔を出して人に接することがいい」

できるだけ費用のかからないほうがおススメ。

「さあやるぞ! というようなものじゃないほうがいい。嫌なら帰ればいいんですからね。集まりなんかに参加していると役割がついてメールしたりするようにもなる。やってみたら続いていたっていうのがいいんです」

最初から人付き合いだと構えず、のんびり気長が一番だ。

「人と交わってその結果をまたポジティブに生かしていくようなほうがストレスに強くなる。気楽にはじめて結果として友人、仲間ができたとなるのがいいですね」

どうぞ感染不安に負けない毎日を。(おわり)

(2020年12月1日、ニッカンスポーツ・コム掲載)