アスリートは常に、試合でベストな結果を出せるように日々練習に励んでいることと思います。しかし、どんなに競技力が高い選手でも、ベストパフォーマンスを発揮できる状態を常に維持できるものではありません。ましてや女子は思春期に入ると、体が脂肪を蓄えやすくなって体型が変わり、メンタルが不安定になることもあるでしょう。
競技人生のどこをピークにするのか、ライフステージを考慮したピーキングについて考えていきましょう。特に10代のジュニア世代は将来の健康と今後の競技力向上を頭に入れて、今一度、現状を見直してみましょう。
1、年間スケジュールで考える
1年間でポイントとなる大会や試合がいくつかあると思います。その目標とする試合でベストパフォーマンスを発揮するために、逆算してスケジュールを作っていきましょう。
競技に合った体格を獲得する時期、試合に向けて鍛錬を積む時期、試合に向けて調整をする時期など、状況に合わせて練習メニューを調整するのと同時に、体を休める時期、体作りのために筋肉量を増やす時期など、体調管理も計画を立てて調整していきましょう。
2、年代で考える
特に発育発達段階の10代は、将来の健康と今後の高い競技力を目指す上で、体作りにフォーカスすることが大切です。思春期に脂肪量や骨量が増加することは、健全な発育発達が行われている証拠です。長く競技生活を送りたいなら、今は脂肪が蓄えられ、骨密度が高まる大切な時期ととらえましょう。
10代で無理な減量や体を酷使したために、大人になってから骨密度が低い、筋肉量が増えない、食べていないのに太りやすいなど苦労している選手や、プロになったとはいえ選手生命が短い選手も多いのも現状です。10代でエネルギー量を十分に確保することで、発育発達も順調となり、成人後のコンディション管理もスムーズになります。未来の競技生活を思い描きながら、楽しく競技ができるように過ごしていきましょう。
3、競技生活全体のプランを考える
競技人生のピークをどこに置くのか、漠然としながらも将来を考えてみましょう。もちろん、中高で部活を頑張っている選手なら「10代の今のタイミングでベストを尽くしたい」というケースも多いでしょう。
階級制の競技や審美系の競技などは体重管理も評価されることもありますが、成長期の体重管理については保護者や指導者、医療機関などに相談しながら行って欲しいと思います。体組成や血液検査、骨密度などのメディカルチェックを定期的に実施し、体調不調に陥らないようにする必要があります。心身ともに楽しく、体を壊さずに練習ができるよう周囲の大人も見守っていきましょう。
今回は、成長期に必要なカルシウムを多く含む切り干し大根を使った「切り干し大根とパプリカの炒め煮」を紹介します。
成長期は活動量の増加のみならず健全な発育発達のために、身体に必要な栄養素が増えます。昼食が給食の場合は牛乳や乳製品の摂取があるので、ある程度のカルシウムの量を摂取できていますが、弁当持参の場合は補給しにくい状況です。
「切り干し大根とパプリカの炒め煮」はお弁当のおかずや常備菜としてもおすすめ。乾物の切り干し大根は家庭にストックしておけるので、カルシウム補給に加えてください。