皆さんは「補食」といったらどんなものを想像しますか?
おにぎり、オレンジジュース、カステラ、バナナ、エネルギーゼリー…よく上がる声です。最近は保護者も選手も皆さんとても詳しくなっていて、うれしく思います。
ただし、今あげたもののほとんどは「練習・試合前後の補食=エネルギーの補給」として活用されているものです。指導者から「試合には補食を持って来てください」「補食を必ず食べてから参加すること」などと指示もあったりするので、このようなイメージが強いのかもしれません。
本来の補食の役割は「1日の中で足りない栄養を補う」ことです。となると、「補食=エネルギー」の補給だけでいいのでしょうか? 答えはNOです。
日常的にスポーツをする選手は、運動をしていない人よりも多くのエネルギーと栄養素を必要としています。なので、エネルギー系の補食だけでなく、その他の栄養素の補給も必要になります。
これは練習・試合のある日に限った話ではありません。オフの日も含めて補食は毎日摂りましょう。
タイミングによっての補食の目的
補食の内容は、1日の中のタイミングによって違ってきます。
■練習・試合の前=エネルギーを補給します。運動前は厳密にはまだエネルギー不足にはなっていませんが、これから最大限動ける体にするために、エネルギーを補っておく必要があります。
■練習・試合の後=運動で使用したエネルギーを補給します。また、筋肉を損傷しているので、リカバリーのためにタンパク質の補給も行います。
■運動前後に限らないとき=1日の食事で不足する栄養素の補給をします。エネルギーはもちろん、体づくりのためのタンパク質、ビタミン、ミネラルなどを中心に摂りましょう。
「1日3食の食事で不足しやすい栄養素」といって真っ先に思い浮かべてほしい栄養素は「カルシウム」と「鉄」です。特に成長期はカルシウム必要量が多いので、意識して摂ってほしいものです。体が大きくなる時期には「エネルギー」と「タンパク質」はもちろん、その他の栄養素も補食で補いましょう。
今回は補食の中でも冷たいデザートとしても食べられる「カルシウムたっぷりヨーグルトプリン」を紹介します。スキムミルクを加えているのがポイントです。ヨーグルトにほんのひと手間加えるだけで、同じ量のヨーグルトよりもカルシウムを1.4倍多く摂ることができます。
レアチーズケーキのような感覚で、今回は自家製スモモジャムを添えました。皆さんもお好みのトッピングをしてみてください。火を使わないので子どもだけでも作れます。ぜひお試しください。