いよいよリオ五輪が開幕します。ブラジル料理といえば「シュラスコ」のイメージがありますが、実はブラジル人のパワーの源は「豆」でした。強靱なフィジカルをもつサッカー王国ブラジルの選手たちも、子供のころから豆のタンパク質を摂ることで、身体の核を作っているようです。
シュラスコは月1回 普段の食事は何を食べている?
赤身肉のシュラスコは、月に1回食べるか食べないかの特別な料理で、日本でいうお寿司を食べるイメージだといいます。では、普段の食事は何を食べているの? ということで、ブラジル家庭料理を提供する東京・日比谷の「カフェ・ド・セントロ」をたずねました。
同店マネージャーの波江野高貢さん(38)から、ブラジルの家庭で出される代表的な豆料理を2つ紹介してもらいましょう。
①「フェジョン」
日本の味噌汁のように毎日食卓に出る、赤インゲン豆を使った国民食。具は豆のほか、タマネギ、ベーコン、ソーセージなどで味付けは塩だけというシンプルなスープで、これをご飯と混ぜて食べます。豆のタンパク質と糖質が取れ、腹持ちが良いスタミナ料理。主に、朝と昼に食べるメニューだそうです。
②「フェイジョアーダ」
黒インゲン豆と肉を、8時間をかけて煮込む料理。肉は豚肉、牛肉、骨付きのスペアリブやテール、ソーセージなどさまざまな種類や部位を一緒に煮込みます。たっぷり調理時間をかけるので、どの肉も柔らかく、コラーゲンも豊富です。
黒インゲン豆を使っているので、見た目はかなり黒々としており、想像以上に味も濃厚です。ブラジルでは疲労回復、スタミナ補充の料理とされており、疲れが出てくる週半ばの水曜日や週末の土曜日に食べる習慣があるとか(地域によって違いはあるそうです)。少し手間もかかるため、サンパウロのレストランでは「水、土曜日にしかメニューに出さないところも多い」(波江野さん)といいます。
③付け合わせソース
これらの料理と一緒に、必ず2種類の付け合わせソースが出てきます。タマネギなどが入ったビネガーソースの「ビナグレッチ」と、タピオカ芋の粉を使った「ファロッファ」です。
ビナグレッチは、料理に混ぜることでさっぱりとした風味になり、食欲を増進できるソースとしておすすめ。ファロッファは、塩とニンニクの風味を合わせた少し香ばしさのある粉末ソースなので、それぞれの料理の味を締めてくれました。ほかに唐辛子のソースもあるので、辛いものが好きな方はアレンジしながら食べると良いですね。
栄養満点なブラジルの家庭料理。リオ五輪のお供に、ブラジル料理を試してみるのはいかがでしょうか。
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル B2F
電話:03-3216-7911
営業時間:[月~金]7:00~11:00、11:30~15:00、17:00~22:30
[土]15:00~21:00
定休日:日曜日・祝日 [土曜日不定休]