<冬のスポーツ観戦:防寒対策(下)>
本格的な寒さの訪れとともにやって来るウインタースポーツの季節。野外観戦にスポットを当てた前半(「冬の野外観戦ではタンパク質で体温アップ!食事で寒さ対策」を参照)に続き、後半ではフィギュアスケートやアイスホッケーなどの屋内スポーツにスポットを当てます。今回も、管理栄養士の山崎みどりさんにアドバイスをいただき、食での寒さ対策を紹介します。
会場では焼き芋が効果的
ウインタースポーツの室内観戦は風の影響を受けることはありませんが、フィギュアなどのアイスリンク近くの温度はマイナス。ジワジワと体温を奪われていきます。すぐに体を温める食材も大切ですが、観戦前に保温効果の続くものを摂取していくといいでしょう。
おすすめのレシピは、酒粕やニンジンなどの根菜を含んだ汁物(粕汁)。根菜や芋類にはタンパク質が多く含まれ、食事誘導性熱産生(食事をするとエネルギー代謝が上がり、体が熱くなる)が2~3時間続きます。
長時間の室内観戦の日は、例えば、自宅で根菜を入れた煮物(根菜の黒酢煮)を食べてから会場に行き、観戦直前には焼き芋などの芋類(大学イモ)を食べると、保温効果は絶大です。
さらに観戦中に冷えを感じた方は、タンパク質が多く、手軽に食べられるもの(グラノーラバー)などのおやつ、間食類を口にするといいでしょう。
何か食べるだけでも身体は温まりますが、よく噛むことで食事誘導性熱産生はより高くなります。ぜひ参考にしてください。【藤野綾子】