昨季限りで現役引退した元DeNAの投手、三浦大輔氏(43=日刊スポーツ評論家)に25年間のプロ野球人生を支えた食生活について、話を聞きました。
-プロに入団した頃の食生活は?
入団当初の10代後半から20代前半は、とにかくいっぱい食べていました。先輩に連れられておいしい店に行って、腹一杯食べて、動いて、寝て…の繰り返し。しっかり食べていたので、練習量も多かったですけど、動けていたと思います。
-20代半ば以降は?
肝臓を壊してから、少しずつ食事への意識が変わりました。女房が気を使って作ってくれ、家ではそれを食べていただけなので、長く現役でいられたのは女房のお陰です。30代半ばから40代になっては、量より質を考えました。「口から入ったものがカラダを作る」わけですから。
-遠征時など自分で食事するときは何を意識した?
外食する時も、例えば、焼肉だったら野菜を先に食べるとか、肉だけでなくビタミンを摂るように意識はしました。しかし、ずっと栄養のことばかり考えていたら、長いシーズンもちません。投げた後はタンパク質、登板前日は炭水化物を多めに、といった基本的なことを長く続けただけ。そこまでストイックに考えていなかったので「登板前に必ず○○を食べる」といったような験担ぎもありません。
-この25年間でプロ野球選手を取り巻く食環境は変わった?
入団した頃と比べると、かなり変わりました。今では、寮生は寮で栄養講座を受けられますし、食堂にも、献立やメニューと一緒に栄養の豆知識が置かれています。
-最後に、プロを目指す球児へメッセージを
プロでやりたいなら、若いうちにたくさん食べて、体を作った方がいいですね。しっかり食べたら動けるし、たくさん動いたら疲れるから休める。その流れを作ることが大切。長く続けたいのであれば、食生活を整えることが秘訣だと思います。