パクチー、香菜、コリアンダー。どの呼び方になじみがあるでしょうか。実はこれらは全て同じ植物。パクチーはタイ語、香菜(シャンツァイ)は中国語、コリアンダーは英語です。昨今のパクチーブームでは、おもにタイ料理での使われ方と同じく生で食されることから、タイ語の「パクチー」が広まっているようです。

 以前は輸入品が主体で取り扱う店も少なく、香りも今より強烈でした。しかし、香りがマイルドで食べやすい国産品が広く出回るようになり、一気に人気が沸騰しました。体内でビタミンAに変わるβカロテンやビタミンCが多く含まれており、免疫力を高めるためにも、アスリートにはぜひ食べてほしい野菜です。

 生の葉を刻んで料理にトッピングする食べ方がベーシックですが、香りが苦手な人にはハードルが高いかもしれません。おいしい食べ方はないか、新宿・歌舞伎町のシネシティ広場で開催中の「パクチーフェス」を訪ねました。

 
 

 パクチー料理の有名店が9軒出店し、まさにパクチー三昧です。

薄切りの豚肉に刻みわさびをたっぷり加えて炒め、パクチーをトッピングした「パクチー豚わさび」
薄切りの豚肉に刻みわさびをたっぷり加えて炒め、パクチーをトッピングした「パクチー豚わさび」

肉あんにパクチーがたっぷり混ぜ込まれた、イベントオリジナル「パクチー餃子」。好みでパクチーしょうゆをかけて
肉あんにパクチーがたっぷり混ぜ込まれた、イベントオリジナル「パクチー餃子」。好みでパクチーしょうゆをかけて

特選牛ステーキの細切りをトロトロのチーズと特製パクチーソースで味付けし、フライドエッグ、刻んだパクチーとともにパンにはさんで食べる「パクチーズステーキ」と、パクチーと塩、砂糖でマリネして熟成させたレモン入りのレモネード
特選牛ステーキの細切りをトロトロのチーズと特製パクチーソースで味付けし、フライドエッグ、刻んだパクチーとともにパンにはさんで食べる「パクチーズステーキ」と、パクチーと塩、砂糖でマリネして熟成させたレモン入りのレモネード

台湾風のオム焼きそばにも、パクチーをトッピング。上からかけたマヨネーズが香りを包み込み、意外に食べやすい
台湾風のオム焼きそばにも、パクチーをトッピング。上からかけたマヨネーズが香りを包み込み、意外に食べやすい

 このほかにも、たれに加えたり、衣に混ぜ込んだりと、さまざまな使い方が見られました。独特の香りが苦手な場合は、肉などと一緒に炒めて火を通すと香りが抑えられ、食べやすくなるようです。同イベントは4日まで開催。みなさんも好みの味、食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか。