早大ハンドボール部の伊舎堂博武(いしゃどう・ひろむ、社会科学部3年)は、華のあるプレーで観客を魅了するワセダの左の絶対的エースだ。攻撃の中心となるフローターとしては目立たない174センチの身長だが、キレのあるカットインはもちろん、ロングシュートやステップシュートも抜群の切れ味で得点を重ねていく。
沖縄・興南の3年時に選抜、総体、国体の高校3冠を達成し、「興南の最強世代」の一角を担った。早大進学後も公式戦ですぐに出場機会を与えられ、1年時にインカレ(全日本学生選手権)準優勝に貢献。日本選手権でも実業団チームを破り、準々決勝に進出したチームの躍進を支え、2年春には優秀新人賞を獲得している。
早大入学とともに上京し、1人暮らしを始め、練習後の自炊が日課になっている。この日の献立は、手羽先とモヤシの炒め物、カツオのタタキ、コールスローサラダ、グリンピースご飯、みそ汁、浅漬け。「体を大きくするためにタンパク質と炭水化物は多く摂るようにしているし、ビタミンもフルーツやジュース、野菜で補っている」。関東1部リーグの早大はフィジカルトレーニングに力を入れており、食事にも気を使っているという。
自炊のメリットについては「自分でどんな食材と調味料を使っているのか分かるから、何の栄養を摂っているか把握できる。それに自分で献立をチョイスできるから、その日に食べたいものとか好きなものをとれるのは、寮と違っていいと思う」と説明した。
「毎日作ることは苦ではないけれど、徐々に作るメニューがなくなってきていて、考えるのが大変。ネットやアプリを見て参考にしている」といったように、練習で疲れて帰宅してからの自炊は苦労もあるが、自分がその日食べたいと思ったものを食べることができるのが1人暮らしの大きな強み。油分や塩分などがどのぐらい入っているのかを自分の目で、確かめながら料理することができるため、調味料の過剰摂取を避けられるのも、アスリートにとって大切なことだ。
伊舎堂は、いまやチームの中核を担う存在。これからも自炊で得たエネルギーを素に、華麗なプレーで観客を沸かせてくれることだろう。【早稲田スポーツ新聞会】
ご飯はグリンピースの炊き込み。みそ汁は、昆布とかつお節からだしをとって、具材はネギとワカメと丸いヤツ(笑)。手羽先は、しょうゆ、みりん、酒、砂糖で味付けして、モヤシはそれに絡めたみたいな感じ。コールスローは、ニンジンとキュウリとツナとキャベツかな。塩もみして水分抜いて、塩コショウとマヨネーズ、オリーブオイル入れて味付けして、終わり。魚は食べたかったからスーパーで買って、ショウガとポン酢で味付けただけ。浅漬けは買ったもの。あとは牛乳、多分400mlぐらい。プロテインも水で割ったものを3杯。
練習後、毎日自炊している点がまずとても素晴らしいです。品数も豊富ですし、タンパク質のおかずも肉と魚2種類がそろっていて良いですね。強いて言えば野菜がもう少し欲しいところですが、サラダやみそ汁に入れているワカメの量を増やせばクリアできそうです。調味料類は自炊をしないとどのくらい摂っているか把握しづらく、濃い味に慣れてしまうと薄くするのが難しいものです。これからも自炊を続けて、理想的な体作りを進めてください。