マドンナやグウィネス・パルトロー、ミランダ・カーらハリウッドセレブが日常生活に取り入れていることで注目の「ローフード」。その名の通り、Raw(生)のFood(食べ物)のことで、食材が持つ酵素や栄養素をそのまま取り入れることができ、健康に良いとされています。
今では本場ロサンゼルスにローフード専門レストランやジュースバーが多数あるほか、スーパーにはローフードのコーナーも設置されているほどです。加熱処理しない料理といえば、日本では生野菜や刺身などを連想しますが、ロサンゼルスにはジュースやスナックからローハニー、ローオリーブオイルまで気軽に食べられるローフードがたくさん売られています。
火を使わない調理方法は暑い夏にぴったりで、夏バテ予防にも効果的。ということで、セレブらがよく利用しているローフードをいくつか紹介します。
●ローハニー
無添加、無加工、非加熱の自然そのままの生のハチミツ。ろ過や瓶詰で熱を加えないことで、ハチミツ本来が持つ豊富なミネラルや酵素などの栄養素が失われることなく、生きた状態で摂取できる。疲労回復や脳の活性化、美容にも効果が高いと言われる。ティースプーン1杯を朝食に取ると良いとされるが、ヨーグルトに混ぜたり、生のレモンと合わせてレモネードにしたり、ワイン好きならローミルクのチーズと一緒に出せば、立派なつまみに。
●ローオリーブオイル
アンチエイジングや動脈硬化予防に効果があると言われるオリーブオイルにも、「コールドプレス(低温圧搾)」製法で作られたローオリーブオイルがある。27度以下の低温で圧搾されることにより、栄養素を壊さずに酸化によるダメージを受けない香り豊かなオリーブオイルになる。ドレッシング代わりに生野菜にかけたり、生の魚にかけてカルパッチョにしたり、トマトやキュウリなどと合わせて冷製スープ「ガスパッチョ」にするなどこれ1本で手軽にローフード料理が作れる。
●ローフードスナック
小腹が空いた時に便利なスナックの定番は、ローアーモンド。焙煎(ロースト)するのが一般的なアーモンドを火を通さない状態で食べるためビタミンが豊富に摂取できる。他にも47度以下の低温で24時間かけてじっくりと焼き上げたケールチップやオニオンリング、キノアクラッカーなど栄養もしっかり取れるスナックも人気。
●ジュース
ハリウッドセレブはジュースもミキサーなどを使わない低温圧搾のローが定番。ロサンゼルス市内には野菜や果物の栄養素を失わずにそのまま摂取できるコールドプレスジュース専門店がたくさんあり、緑の野菜ジュースを片手に歩くセレブを良くみかける。また、多くのセレブが愛飲する「紅茶キノコ」とも呼ばれるコンブチャも、今ではローが主流だ。
ローフードとは、加熱することで失われてしまう酵素やビタミン、ミネラルを生で食べることによって効率的に摂取できるため、代謝が良くなり、健康や美容だけでなくダイエットにも効果があると言われる食事法。一般的に食材の酵素が死滅しないとされる47度以下の低温で調理したものは、ローフードと定義されています。
値段はメーカーやブランドによって異なりますが、オーガニックで良質な素材を使ったローフードは通常の製品より少し割高の傾向にあります。
ただし、何でも生で食べればいい、という訳ではありません。よく咀しゃくないと消化が悪い、衛生面から加熱した方が良い食材もありますし、加熱することで吸収が良くなる栄養素もあります。自分のカラダに合ったものを上手に取り入れたいですね。【千歳香奈子】