ボクシングのＷＢＯ世界スーパーフライ級王者井上尚弥（２４＝大橋）が３日、米国デビュー戦へ向けて渡米した。９日（日本時間１０日）の同級７位アントニオ・ニエベス（米国）との６度目の防衛戦（米カリフォルニア州）まで１週間。「予定よりも落ちている」とリミットまで残り２キロ弱の減量も順調に進む。

　「怪物」のすごさを世界に知らしめる重要な一戦だが、最終調整もいつも通り。前日計量後にいつも食べる父真吾トレーナー特製のサムゲタン。今回はすでに圧力鍋、野菜などを現地で手配済みで、さらに使用するスッポンスープもスッポンの肉入りとバージョンアップさせる。

　試合でもスタイルは不動。「いけると思ったらいきます」と無駄に長引かせることはしない。「日本でのパフォーマンスを出せれば問題ない。ファンの方も倒すところを見たいと思う」。試合前はいつもの「味」で、試合ではいつもの「味」で、目の肥えた本場ファンの舌をうならせる。

（２０１７年９月４日付日刊スポーツ紙面掲載）