日本ハム岡大海外野手(26)が、天国の大先輩の期待に応えるため、肉体強化を図る。11日、沖縄・宮古島での自主トレを公開。今月4日に70歳で急逝した楽天星野仙一球団副会長は倉敷商-明大の先輩にあたり、ケガがちの体を心配されてきた。5年目の今季、シーズン通して戦える強い体をつくるため、まずは春季キャンプインまで体重2キロ増に励む。

キャッチボール中に笑顔を見せる日本ハム岡(撮影・田中彩友美)
キャッチボール中に笑顔を見せる日本ハム岡(撮影・田中彩友美)

倉敷商-明大の先輩

 目を細め、遠くを見つめながら、岡は強く誓った。「今年はシーズンを通して、やっていかないといけない」。4日に星野氏が他界。倉敷商-明大の大先輩の訃報は、すぐに受け入れられなかった。「スマホのニュースを見ていて、最初はなかなか信じられなかった」。会えば必ず「ケガするなよ」と体を心配され、期待を受けた。偉大な先人へ報告できる結果を残すことを使命とする。

 肉体強化へ、体重増に本腰を入れている。年末年始は1日に餅10個を食べるなど、炭水化物を積極的に摂取。一時的に玄米から白米に変え、体重83キロから2キロ増に成功した。本来は食が細いため、自主トレ中の昼食は田中賢介の隣が指定席でメニューも先輩が注文。この日は宮古そば+カレーライスなど炭水化物づくしで、体重アップに励んでいる。

1年間戦える体作り

 2月1日の春季キャンプインまで、さらに2キロ増の87キロを目標に設定。食トレとウエートトレーニングで、理想のボディーを追い求めている。「今年は一気にいかないといけない思いが強い。1年間戦える体をつくる」。西川、大田らに新外国人アルシアが加わるなど激化する外野の定位置争いに燃えながら、自らにムチを入れている。

リラックスした表情を見せる日本ハム岡大海外野手
リラックスした表情を見せる日本ハム岡大海外野手

 プロ1年目の14年から相次ぐ故障で、シーズン通しての活躍はかなわず。今年は体重増で土台を固め、打撃でのアピールを狙う。「1番は打たないといけない思いは強い」と、自主トレ中は田中賢からアドバイスを受けて実践。スマートフォンでスイングを撮影することで、考えと行動を一致させる作業にも取り組んでいる。

 星野氏が亡くなり、期する思いを胸に臨むシーズン。「良い報告をしないといけない思いは強い」。天国の大先輩の期待に応えるために、身も心も力強くして進んでいく。【田中彩友美】

(2018年1月12日付日刊スポーツ紙面掲載)