2月の平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)で注目されるのが、「回転の絶対女王」と称されるミカエラ・シフリン(22=米国)だ。

 18歳だった2014年、ソチ五輪の女子回転で金メダルを獲得。16-17年のアルペンスキーワールドカップ(W杯)では初の総合優勝を挙げ、今季W杯では回転で10勝(28日時点)。平昌五輪で2大会連続金メダルの期待がかかっている。

 10代半ばから「天才」と呼ばれる実力はもちろんだが、170センチのモデル体型と美貌で多くのファンを魅了。インスタグラムのフォロワーは約43万人という女子アルペンスキー界の若きスターだ。

米誌「スポーツ・イラストレーテッド」の表紙となったミカエラ・シフリン(14年ソチ五輪時)
米誌「スポーツ・イラストレーテッド」の表紙となったミカエラ・シフリン(14年ソチ五輪時)

炭水化物はエネルギー源

 そんなシフリンは食生活にも人一倍気を配っているが、大のパスタ好きとして有名。かつてのインタビューでは、こう語っている。

 シフリン 自分が何を食べたのか、いつも注意を払っている。食べた物をすべて書き留め、摂取カロリーを計算し、体重の増減がないか、毎日体重も量っている。最も簡単にエネルギーを得られるのは、私の場合、炭水化物を摂取すること。翌日のパフォーマンスのために、レースやトレーニングの後は必ずパスタを食べる。パスタは私にとってのエネルギー源。

勝つためのレシピ本

 3年前には、スポンサーでもあるパスタブランド「バリラ」のシェフとコラボし、「Winning Recipes from Mikaela Shiffrin(ミカエラ・シフリンの勝つためのレシピ)」を出版。エンドウ豆とバジルペーストを使ったパスタや、ズッキーニとガーリックのパスタ、ローストポークとブラックベリーのパスタなど、さまざまなパスタ料理を紹介している。

 プロテイン入りパスタを使って、自ら料理することもある。「炭水化物は良くないと思われがちだけど、そんなことはない。何事も適量が大切。トマトやセロリ、ピーマンなど大好きな野菜も使ってバランスを取りながら、パスタ料理を楽しんでいる」と話している。

 将来的には回転、滑降、大回転、複合、スーパー大回転の5種目制覇を狙うが、平昌五輪では「回転が最優先。その後に大回転」という。最高のパフォーマンスを発揮するため、平昌でもパスタ料理を食べることだろう。

【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】