9年目を迎えた「食育&野球教室」(日刊スポーツ新聞社主催)が20日、大阪・枚方市のパナソニックベースボールスタジアムで開催された。ヤングリーグ(全日本少年硬式野球連盟)に所属する大阪球道ヤング、オール住之江ヤング、ヤングKIXベースボールクラブ・21の3チームから選手計89人が参加。食育活動に熱心な弁当チェーン大手のオリジン東秀(本社=東京・調布)と社会人野球パナソニックの協力を得て行われた。

食育教室には保護者も参加して熱心に聞き入っていた。中央はオリジン東秀の小川さんら
食育教室には保護者も参加して熱心に聞き入っていた。中央はオリジン東秀の小川さんら

テーマはバランスの良い食事

 午前の「食育教室」は、オリジン東秀の経営戦略部・鈴木恵美さんと同社の管理栄養士・小川順子さんが担当。バランスの良い食事をテーマに、主菜、主食、副菜の分類や食事がパフォーマンスに影響することなどを解説した。さらにクイズ形式で副菜の重要性を問うなど、球児も楽しみながら栄養バランスについて理解を深めた。

イベントで配布された限定弁当の総菜
イベントで配布された限定弁当の総菜

イベント限定弁当の副菜は2.5皿

 教室後には、その実践としてイベント限定弁当が参加者全員に配られた。総菜は4つに仕切られ、若鶏の唐揚げ(しょうゆ味)や海老とブロッコリーの塩炒め、7種のごろごろきんぴら、肉じゃがが並んだ。主食は白米で選手用は300g、一般向けは200gだった。

 鈴木さんと小川さんは「みなさんが1日に必要な副菜の目安は6~7皿。1皿の目安は火が通ったもので片手一杯分、サラダなど生野菜は両手一杯分と考えて下さい。みなさんがこれから食べる弁当の副菜は、1マスを1皿と考えて、きんぴらと塩炒めで2皿、肉じゃがは副菜のジャガイモと主菜の肉が含まれているので0.5皿と考えて計2.5皿になります」と解説。球児や保護者たちは、限定弁当を実例として副菜の大切さを学んだ。

おいしそうに弁当を食べる球児たち
おいしそうに弁当を食べる球児たち

7種のごろごろきんぴらが人気

 大阪球道ヤングの橋本大輝選手(中3)は「今までゴボウは好きじゃなかったけど、ごろごろきんぴらは食感も良くて好きになりました」。オール住之江ヤングの工藤祐才選手(中3)は「唐揚げが1番好きだけど、きんぴらもサツマイモが入っていておいしかった」とそれぞれ苦手だった副菜が好きになった様子。ヤングKIXベースボールクラブ・21の北村和大主将(中2)は「栄養をバランス良く摂らないと大きくなれないことが分かった」と笑顔を見せていた。

 午後からの「野球教室」はパナソニックの選手たちが担当した。ポジション別の守備練習や打撃練習では細かくアドバイスを送るなど、終了予定を約1時間超える熱血指導だった。閉会式後、大阪球道ヤングの新山航太主将(中2)は「日常生活や野球に生かしていきたい」と充実感いっぱいに話した。

野球教室後に集合写真におさまる球児とパナソニック野球部
野球教室後に集合写真におさまる球児とパナソニック野球部