<ピョンチャン五輪:フィギュアスケート>◇16日◇男子ショートプログラム(SP)

 右足首故障からの復帰戦で羽生結弦(23=ANA)が完璧な演技で首位発進した。2本の4回転を含む3つのジャンプを成功。自身が持つ世界最高にあと1・04点と迫る111・68点で、66年ぶりの五輪連覇へ王手をかけた。

演技を終えた羽生は人さし指で「1」。左はオーサー・コーチ(撮影・山崎安昭)
演技を終えた羽生は人さし指で「1」。左はオーサー・コーチ(撮影・山崎安昭)

 羽生の最高の演技の裏には、完璧な食事プランがあった。「味の素ビクトリープロジェクト」の下、2度目の五輪に向けて目指したのはスタミナが持続する体。ポイントはバランスのいい3食と補食の摂取だ。3食の間にアミノ酸を何度も摂取し、この2年弱で体内の筋量を増やし、4回転を何本も跳ぶ過酷なフリーを滑りきる体を作り上げた。

羽生の食事
羽生の食事

 平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)期間中も、食事はしっかり食べている。朝型のスケジュールに合わせ、摂取時間を通常より数時間早めた。韓国入りした11日からは急ピッチの調整で疲れた体をリカバリーするメニュー。14日からは試合に備え、スタミナ補給に重きを置いた。前日午後4時ごろに食べた勝負メシは豚のしょうが焼きに豚汁と豚ずくめだった。

 SPを終えた羽生は「ご飯をいっぱい食べて、しっかり寝て、明日に備える」とフリーに向けて胃袋から戦闘態勢に入った。

(2018年2月17日付日刊スポーツ紙面掲載)