J2ジェフユナイテッド千葉が23日、千葉市内のユナイテッドパークで、25日の東京ヴェルディとの開幕戦(味の素スタジアム)に向けた練習を行った。
フアン・エスナイデル監督(44)は練習後、取材に応じた。就任1年目の17年は、朝から選手全員で朝食を食べたり、白米や脂身の多い肉はNGで、玄米を食べるなどの食事からチームを改革。終盤に7連勝からの大逆転で、9年ぶりの4度目のJ1昇格プレーオフに進出も、準決勝で名古屋グランパスに敗れた。
今季は、1年目の継続に加えて進化をテーマに着実に、入念に準備を進めてきた。手応えを聞かれると「継続というのは、サッカー的なことだけではなく、クラブのこと、相手のこと、シーズンの流れも分かってきたこともそう。昨季からいた選手も、僕のことを分かっているし、そういう意味で伝えたいことも、うまく伝わっている感じがします」と笑みを浮かべた。
食事と健康の改革は、選手の間にスムーズに浸透しているかと聞かれると、「また食事のことを話すんですか? 1年、ずっと話してきた。その話は、終わったことだと思った」と、あきれたように返した。それでも「去年から、良い状態で続けられている。今までうまく続いたものを、変える必要はない。新戦力も、順応して良い状態でいる」と、記者の質問には、しっかりと答えた。
今季の目標はJ1昇格、J2優勝だとは思うが、監督自身、成し遂げたい目標は他にあるかと聞かれると「フッ…」と苦笑しつつ「いいプレーをして、試合に勝つためにいいサッカーをドンドンすること。それが私の目標。以上」とアッサリ答えた。具体的には「チームがいいプレーをする。それはドンドン、サッカーを見せる…それは攻撃をすること。去年よりDFに苦しまないことが優先順位の高い目標です」と答えた。
東京Vとは17年に公式戦で3度対戦し、1勝1分け1敗。リーグ戦は5月のアウェー戦に0-3で敗れ、9月のホーム戦は2-2で引き分け、6月の天皇杯2回戦では1-0で勝った。スペインリーグで20年以上、指揮を執ってきた東京Vのスペイン人監督・ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督と、かつてレアル・マドリードで現役時代を過ごし、サラゴサなども率いたエスナイデル監督との対戦は17年のJ2で注目された。
ともにJ1昇格プレーオフに進出した同士が、いきなり開幕戦で激突することになった。エスナイデル監督は、東京Vについて「意味のある多くのゴールを決めたブラジル人が2人(ドウグラス・ヴィエイラとアラン・ピニェイロ)いる。シーズン半ばからプレーがプレーするようになった印象で、中盤が3人になって良くなった」と分析。その上で「中盤に素晴らしい選手がいる。次の試合の、中盤の戦いは見もの。僕らは支配したいが、もちろん相手も支配したいと思っているはず。どちらが支配できるか見てみよう」と言い、口元に笑みを浮かべた。【村上幸将】
(2018年2月23日、ニッカンスポーツ・コム掲載)