バレーボール全日本男子のリベロとして2010年世界選手権や15年ワールドカップなどに出場し、この春引退してサントリーサンバーズのコーチになった酒井大祐さん(36)に、食について話を聞きました。【聞き手・中西美雁】
-引退前と今では食事のとり方が変わった?
酒井 変わりましたね。油ものとか気にせず食べるようになりました。すごく節制していたので、今は天ぷらを「すごくおいしいな!」と思って食べています。
-サントリーの栄養管理は
酒井 栄養士さんが入ってるので、しっかり管理されていますよ。寮に入っている選手は寮食で、自分はお昼はトレーニングセンターの食堂、夜は家族と一緒に食べています。
-食に関するこだわりは
酒井 食事のとり方で気をつけているのは、サラダから食べるようにしています。サラダ、スープ、主菜のような順番にしていました。サラダがない時も、野菜から。
-酒井さんのおふくろの味は
酒井 僕の家は、丼が多かったです。高校時代もでかい弁当だったんですけど、カツ丼とか親子丼とか。お米が好きでした。米どころ福島の出身なので、ご飯がおいしいんですよ。ご飯をいっぱい食べて育ちましたね。
-好きな食べ物と、嫌いな食べ物を
酒井 好きな食べ物は寿司、焼き肉、刺し身。嫌いなのはそんなにないですね、今は。強いて言えば、パプリカとかあまり好きじゃないです。食べられないというほどではないんですけど。あ、そういえば、もちが嫌いです。もちとバナナが嫌いです。食べすぎて飽きてしまったんですね(笑)。
-東日本大震災後、地元福島で色々活動されています。今はどんな活動を?
酒井 バレー教室をお願いされるので、会社の了解を得てやらせていただいています。「忘れないぞ」というのもあるし、自分で見たことを大事にしていきたいですね。子どもたちへの支援活動はほかの企業も復興支援の一環として実施しておられますね。子どもたちには今の平穏な状態が「当たり前」とは思わないでほしいんです。たくさん食べて、健やかに育って、人に感謝する気持ちをもち続けてほしいなと思います。
-最後に、ジュニアアスリートに向けて
酒井 とにかくお腹いっぱい食べてもらいたい。油ものがどうこうという話は置いておいて、丼好きなら丼を、ちゃんとお腹いっぱい食べる方が良いかなと思いますね。
◆酒井大祐(さかい・だいすけ) 1981年10月22日生まれ、福島県南相馬市出身。相馬高-東海大。JT入社後4年目でプロ契約。2014-15年にJT史上初の優勝に貢献するも、その翌日に契約解除され、サントリーに移籍。11年の東日本大震災では実家や母校が被災したが、家族は無事だった。18年4月、黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会をもって現役引退し、5月からサントリーのコーチに。性格は兄貴肌でサントリーの後輩、柳田将洋選手が17年にプロ転向するときも一番相談に乗った。180センチ、76キロ。