10月に行われた女子バレーボール世界選手権で、日本代表の新エースに名乗りを上げた黒後愛選手(20=東レ・アローズ)は、小さい頃は野菜が苦手でした。Vリーグ1年目の昨季、最優秀新人賞を獲得し、代表デビューの今季、日本No.1のパワフルなスパイクでインパクトを残した黒後選手は、いつ、どのようにして野菜嫌いを克服したのでしょうか、話を聞きました。【聞き手・中西美雁】
-小さい頃の家庭の食卓はどういったものでしたか
黒後 祖父が農家なので、果物や野菜類をよくもらっていて、食卓にはいつも野菜がありました。栃木県宇都宮市出身なのでイチゴもよく食べましたし、好きでした。フルーツは何でもよく食べていました。
-逆に、これは苦手という食べ物は
黒後 実は小さい頃は、野菜が全般的に苦手だったんです。こんなことを言うと祖父に怒られちゃいますかね(笑)。今は自分から食べますし、おいしいと思って食べられるようになりました。
-野菜を自分から食べるようになったきっかけは
黒後 (下北沢成徳)高校に入ってからですね。高校のバレー部では、体脂肪率を測定したり、栄養について学習したりするので、食事を考えるようになりました。食生活も自分で管理しなくてはいけなくて、食べるものをコンビニで買うこともあり、何を選んだらいいかを考えるようになって、やっぱり野菜は必要だなと感じました。好きなものばかり食べていると、どうしても体脂肪が増えてしまうので。今はなるべく野菜をとるようにしています。
-ちなみに、好きなものとは何ですか
黒後 私が好きな食べ物は、大体糖質と脂質でできています。ケーキも大好きで、今だったらモンブラン! 栗がおいしい季節ですよね。
-子どもの頃、よく口にしていたものは
黒後 牛乳をすごくよく飲んでいました。
-清水邦広選手も、栗原恵選手も同じ答えでした
黒後 ええー! そうなんですか。
-栗原選手は、食事のときに「マイ牛乳」を冷蔵庫から出してお茶代わりに飲んでいたそうです
黒後 私もそうだったんです。本当に牛乳が大好きで、朝昼晩とも牛乳を1人でずっと飲んでいました。まさに「お茶代わり」ですね。
-180cmに育ったのも、牛乳効果があったかもしれませんね。ジュニアアスリートに向けてアドバイスを
黒後 私のストレス解消法は、友だちと会ってショッピングするか、おいしいものを好きなだけ食べること。食べることは大好きで、特にスイーツを食べると「幸せ~!」ってなります。でも、そんなおいしい食べ物は、アスリートの敵でもあります(笑)。誘惑のまま、それらを好きなだけ食べていたら、体が作れません。気を付けましょうね!
◆黒後愛(くろご・あい) 1998年(平10)6月14日、宇都宮市生まれ。下北沢成徳高入学後、20年東京五輪強化選手に選ばれる。2、3年時に高校選手権(春高)連覇でともにMVP。3年時に全国総体優勝。日本ユース、ジュニア代表。17年に東レ入り。アウトサイドヒッター。最高到達点は306cm。180cm、69kg。血液型B。
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