11月に開幕したバレーボールの新リーグ「Vリーグ」女子で初代女王を目指すのが、佐賀・鳥栖市をホームタウンとする久光製薬スプリングス。昨季プレミアリーグで優勝し、MVPを獲得したウイングスパイカー石井優希選手(27)は今季も攻守で活躍し、チームを引っ張っています。日本代表としても世界選手権で活躍した石井選手に食事の話を聞きました。【聞き手・中西美雁】
-身長180cm、すくすく育ちました
石井 実は子どもの頃は、好き嫌いが多かったですね。カレーが好きじゃなかったんです。あまり普通じゃないですよね(笑)。
-今でも嫌いなものはありますか
石井 ありますね。野菜も苦手なものが多いです。甘い物自体は好きですが、あんこが好きじゃないので、和菓子はだめ、抹茶もだめですね。
-逆に好きだったものは
石井 海鮮とか鉄板焼きとか…お魚が好きですね。岡山県の海が近い地域で育ったんですが、岡山ってゲタ(舌平目)という魚があるんです。その煮付けが好きで、お母さんによく「食べたい」と言って作ってもらっていました。おいしいですよ。
-海外遠征では食べるものも限られてくると思いますが、そういうときはどんな工夫を?
石井 タンパク質と炭水化物はちゃんととるようにしています。苦手なものがあったら、他のもので補うように気をつけますね。海外の野菜はちょっと苦味があるので、個人的にドレッシングを持参して、食べやすいようにしています。他にも調味料やおみそ汁を持っていって、体重が落ちないようにはしています。
-普段は寮でご飯を食べている
石井 1人暮らしですが、練習後の食事は出るので、そこで食べています。栄養士さんに管理されているので、栄養面では安心して食べていますね。
-ジュニアアスリートへのアドバイスを
石井 若いときはいっぱい食べてください。成長期、一番体が大きくなる時期にはしっかり栄養をとって、骨を強くするのがいいと思います。私は「あのとき、食生活をもっとよくしておけばよかったな」と思うこともあるので、後悔しないようにしましょう。
-ところで今、凝っている食べ物があるそうですね
石井 はい。寮の近くにたい焼き店があるんですが、あんこだけでなく、カスタードクリームやイチゴとチョコレートのミックスのほか、キムチ、バターコーンなど、あんがアレンジされてものがあるんです。私はあんこ以外のものを食べています。味は、野沢菜入りのお焼き、あれをイメージしてください。
◆石井優希(いしい・ゆき) 1991年5月8日、岡山県倉敷市出身。ママさんバレーをしていた母親の影響で、小学校2年生からバレーボールを始める。就実高では春高バレーやインターハイなどに出場し、卒業後、久光製薬へ入団。2016年リオデジャネイロ五輪で主力として活躍。昨季プレミアリーグでは攻守の要として、チームの2年ぶり王座奪還の原動力となり、MVP、ベスト6及びレシーブ賞を獲得した。180cm。