妊娠、出産を経て2008年北京、12年ロンドン、16年リオデジャネイロと3大会連続でオリンピックに出場し、いまだバレーボール女子日本代表のミドルブロッカーとしてチームをけん引する荒木絵里香選手(34=トヨタ車体クインシーズ)。食欲旺盛で、日本代表に選ばれるまで好きなものを食べられるだけ食べていました。ママさんアスリートとして息長く活躍し続ける荒木選手の食生活について話を聞きました。【聞き手・中西美雁】
-小さい頃の食生活は
荒木 食べることが大好きで、ご飯もおやつも、好き嫌いなく、何でもよく食べていました。
-嫌いなものはありましたか
荒木 魚卵が苦手だったんですけど、(日常の食事で)食べなければいけないものでもなかったので、そこまで気にしていませんでした。
-おふくろの味は
荒木 鍋ですかね。岡山県出身なので、瀬戸内の魚介類がたくさん入った寄せ鍋とか水炊きが好きですね。鍋は野菜もいっぱいとれますし、栄養面からもいいですね。
-高校時代(成徳学園、現下北沢成徳)は太っていたようですが
荒木 高校時代は本当に好き放題食べていたので、ぶくぶく太っていました(笑)。今考えても、あの頃は本当に食べ盛りだったんだなと思います。食欲に負けていましたね。
-食について考えるようになったのは
荒木 真剣に考えるようになったのは、全日本に入ってからです。先輩の食べている様子を見ながら、「こういうものを食べなきゃいけないのか」「量はこれくらいにしないといけないのか」と気付いていきましたね。大人になってから、学びました。
-印象的なのは2006年の全日本に選ばれた時(当時22歳)。すごく体が絞られていました
荒木 あの時は頑張って絞りましたね。そうすると、やはり体も軽くなって動けるんですよ(その後、全日本のレギュラーに定着)。
-お子さんも4歳、どんな料理を作っていますか
荒木 ご飯は…今は自分では作ってないんです(笑)。母が作ってくれています。母は栄養を考えて献立を作ってくれるので、私も競技生活を続けることができていますし、娘は何でも食べてくれるので助かっています。家族の協力に、とても感謝しています。
-ジュニアアスリートにアドバイスを
荒木 子どもの頃は、しっかり3食、規則正しくバランスよく食べることが大切だと思います。今も私は母のサポートを受け、親子で3食しっかり食べ、プレーができています。
◆荒木絵里香(あらき・えりか) 1984年8月3日、岡山県倉敷市出身。父は早大ラグビー部、母は体育教員というスポーツサラブレッドで、小学5年で174cmになり、バレーボールを始める。中学時代にはオリンピック有望選手に選出され、成徳学園高(現下北沢成徳高)では、大山加奈らとともに春高バレー、インターハイ、国体の高校3冠を達成した。卒業後、東レアローズに入社。2003年から日本代表に選ばれ、06年からレギュラーに定着。08年北京五輪ではベストブロッカー賞を受賞。同年9月、イタリアプロリーグ・セリエAのベルガモへ1シーズンの期限付きで移籍。10年世界選手権銅メダル、12年ロンドン五輪ではキャプテンとして銅メダルに大きく貢献した。五輪は、16年リオデジャネイロ大会まで3大会連続出場。夫はラグビー元日本代表の四宮洋平氏。女児1人。186cm。