<バランスのよい組み合わせ(26)>
試合当日の朝。普段とは違う行動時間だったり、緊張などもあるため、朝食があまり食べられない、何を食べたらいいかわからないなどの声を耳にします。
朝起きたとき、私たちの体はエネルギーが枯渇した状態になっています。試合でこれまで積み重ねてきた努力を存分に発揮するには、最後まで頑張り抜けるだけのエネルギーを補給しなければなりません。
試合開始の3時間前までに食事を終えることができるなら、できるだけ基本の6品目をそろえ、体にしっかりエネルギーをチャージしましょう。
時間が十分に取れないときは、より消化の良い食材を選びます。ご飯であれば玄米よりも白米、パンなら食パンやフランスパン、野菜はニンジンや青菜類、主菜となる肉・魚・卵・大豆加工品は脂質の少ない部位や種類などがおすすめです。
消化の悪いもの、生ものや食べ慣れないもの、お腹の調子が悪くなりそうなもの(食物繊維や乳製品など)を避けるのは、前日までの食事と同様です。
■主食・シラス温泉卵丼(調理時間:15分)
1品で多くの栄養素を摂取でき、簡単に作れて食べやすい丼物です。米でエネルギー源、卵でタンパク質、シラスや桜エビ、ゴマでカルシウムなどのミネラルを補給できます。
■主菜・鶏つくね(調理時間:20分)
鶏肉は消化を考え、脂質の少ないむねのひき肉を使います。揚げずに焼いて、調理の油もカット。
■副菜・サトイモとハムのサラダ(調理時間:15分)
エネルギー源となる糖質の比率を高めるには、主食を増やすだけではなく、副菜にも糖質を多く含むイモ類などを取り入れるとよいでしょう。糖質をエネルギーに換えるビタミンB1、ビタミンB1の吸収率を上げるアリシンも同時に摂れる1品です。
■汁物・すいとん汁(調理時間:30分)
緊張が高まると、知らず知らずのうちに汗をかいて脱水になったり、胃腸の調子が悪くなることがあります。水分補給の意味でも、汁物を摂るようにしましょう。
■デザート・豆腐の白玉団子(調理時間:10分)
水の代わりに豆腐で練った白玉団子。緊張でご飯がのどを通らないときでも、白玉団子なら食べられるかもしれません。豆腐が入るため、タンパク質の補給にもなります。
■ドリンク・レモンスムージー(調理時間:5分)
レモンやミカンなどの柑橘系フルーツを、皮ごとミキサーにかけたスムージーです。糖質を多く含むフルーツはエネルギー補給に最適です。
上記6品でエネルギー1714kcal、タンパク質84.6g、脂質58.2g、炭水化物209.5g、カルシウム844mg、鉄10.3mgが摂れます。
※体格や練習量、その日のコンディションに応じて、量や品数を調整してください。
※なるべく基本の6品目(主食、主菜、副菜、汁物、乳製品、果物)をそろえましょう。
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