<ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト2019(5)>
米アナハイムで5日から4日間行われた「ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト」の現地レポート第5回は、根強い人気を誇る日本食についてです。ヘルシー志向が高まる中で、豆腐、みそなど日本食関連のブースはどこも大盛況。海外のライフスタイルにも定着しつつある日本食ですが、ブームはまだまだ続きそうです。
●麺類
空前のラーメンブームに乗って、脚光を浴びた「カップ麺」が今年のトレンド。オーガニックの米粉で作られたライスヌードルを販売するロータス・フーズは、赤みそ、マサラカレー、トムヤム(タイ料理を代表するスープ)という国際色豊かなカップ麺をPRしたほか、地元ロサンゼルスで起業したマイクス・マイティ・グッド・クラフト・ラーメンなど日本メーカー以外からの出店も目立っていました。
サンディエゴに支店を持つむそう商事は、新商品として100%オーガニックの十割そばと、「ウマミ・ブロス」という名の粉末だしを披露していました。
●豆腐
ひと昔前までは「家畜の餌」と忌み嫌われた豆腐も、今ではヘルシーフードの代名詞。ロサンゼルス郊外に生産工場を持つハウスフーズアメリカや、1985年に現地法人を設立し、米国市場で初めて豆腐を広めた森永乳業も出展し、試食コーナーは大勢でにぎわっていました。
豆腐以外にも、プロバイオティクス効果で注目されているキムチやアロエヨーグルトなども話題でした。
●寿司酢
寿司は、もはやアメリカでも「国民食」と言われるほどですが、寿司を作る上で欠かせないのが寿司酢。80年代から現地で生産しているミツカンすし酢は、様々な料理に使える万能調味料、マイルドな味の寿司酢として紹介され、カリフォルニアロールの試食には多くの人が訪れていました。
●緑茶
健康志向の高まりから、緑茶の消費が年々増え続けている米国では、この10年間で日本からの輸入量が4倍に増加したと言われています。今ではスーパーマーケットでも「Green Tea」のティーバッグや日本メーカーのペットボトル入り緑茶飲料が販売。多彩な商品のラインナップで知られる伊藤園は、米国市場向けの「TEAS’ TEA ORGANIC」シリーズも展開しており、大きなブースで主力商品をアピールしていました。また、抹茶カフェが続々とオープンするなど抹茶ブームも継続中とあって、粉末や抹茶ラテなど、関連商品を扱う企業も多数出展していました。
●みそ
米国人が日本食レストランで必ず注文するメニューの1つがMiso Soup(みそ汁)と言われますが、今ではスーパーでもみそやインスタントみそ汁を購入できるようになり、自宅でみそ汁を飲むという人も増えています。無添加・有機みそを販売するひかり味噌は、米国農務省(USDA)のオーガニック認定を受けた商品を展示。牛骨や鶏肉を煮込んで作っただし汁「ブロス」が人気なこともあり、お湯で割ってすぐに飲めるボトル入りの濃縮液体みそも紹介していました。
【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】