<広島2-0中日>◇25日◇マツダスタジアム

広島大瀬良大地投手(27)が、新人の14年9月6日DeNA戦以来5年ぶり、プロ2度目の完封勝ちで、7連勝を引き寄せた。8回を終え102球。佐々岡投手コーチに「いくぞ」とはっぱをかけられ、力がみなぎった。9回最後の打者阿部は、145キロの真っ向勝負で中飛。本拠地の大歓声に包まれた。

広島対中日 9回表中日2死一塁、阿部を中飛に仕留めガッツポーズする大瀬良(撮影・栗木一考)
広島対中日 9回表中日2死一塁、阿部を中飛に仕留めガッツポーズする大瀬良(撮影・栗木一考)

「いや、うれしいです! 1人1人アウトにすることだけ考えました。最後の『大瀬良コール』はしびれました!」

パワーの源は新婚の真由夫人が用意するナイター後の手料理だ。いつも栄養のバランスを考え、おかずを多い時は7、8品用意して待ってくれている。あまりにおいしく「翌朝の分も入っているからね」と言われている炊飯器のご飯まで、ついついおかわり。夜のうちに食べ尽くしてしまう。疲れがたまる時期にもかかわらず、開幕前より体重が1キロ増え94キロ。増量はいい傾向で、最多勝&最高勝率の2冠を獲得した昨年も、夏場は99キロまで増えた。

広島対中日 お立ち台で笑顔を見せる大瀬良(左)と会沢(撮影・栗木一考)
広島対中日 お立ち台で笑顔を見せる大瀬良(左)と会沢(撮影・栗木一考)

開幕戦で巨人菅野に投げ勝って以来、勝ち星から遠ざかっていたが、チームが連勝を重ねる中「今度こそ自分も」と燃えていた。今季2勝目は平成最後のマツダスタジアムでの勝利にもなった。「あっ、そうか…」。そんなことも忘れるほど、目の前の1球に没頭していた。

(2019年4月26日、ニッカンスポーツ・コム掲載)