ロッテのドラフト8位土居豪人投手(19)が、4月17日の社会人野球オールフロンティアとの練習試合でプロ入り後初登板を果たした。

ロッテ土居豪人(2019年1月13日撮影)
ロッテ土居豪人(2019年1月13日撮影)

3回から2番手でマウンドに上がると1回2/3を投げ1失点(自責0)。味方の失策で失点はしたものの、無安打で2三振を奪った。「久しぶりのマウンドで試合の雰囲気も久しぶりで緊張しました。でも相手が社会人で自分がどこまで通用するかワクワクもありました」。ドキドキ半分、ワクワク半分。念願のマウンドだった。

昨春、愛媛・松山聖陵を創部49年目にして初のセンバツ出場に導いた身長191センチの長身右腕。新人合同自主トレではチームの方針でブルペンには入らず、沖縄・石垣島のキャンプで初のブルペン入りをした。「僕は体を作ることが優先なので」と焦らず、その時を待った。

初登板で、自己最速の148キロを2キロ更新する150キロを計測した。契約の際に色紙に書いた目標は「150キロ」だったが、初戦で目標をクリアした。「クリアしちゃいましたね(笑い)。ぱっと思いついたのが、この数字だったんで。もうちょっと出ないかなと思っていたんですが…。(次の目標は)155だったら、小さいと思われたら嫌なんで160キロです」と言ってのけた。

球速アップの裏には体の変化があった。高校野球引退時の体重は77キロ。引退後は知人の紹介で、数々のプロアスリートのトレーナーを務めた浜田直洋氏の元で本格的に体を鍛えた。その結果84キロで入寮。さらにバランスの取れた寮の食事で現在は92キロまで増えた。きゃしゃな体には厚みが出て、全くの別人となった。

1軍で活躍する日を夢見て、1年目はゆっくり、じっくり体を鍛える191センチ92キロの大型右腕。土居豪人の名前を覚えておいて、損はない。【ロッテ担当 久永壮真】

(2019年5月17日、ニッカンスポーツ・コム掲載)