「もっと自分の体を大切に」
摂食障害と診断されるのは、それから10年も後のことになるが、入社1年目、18歳の頃から症状は現れていた。初マラソンの2005年名古屋国際女子マラソンで初優勝。23歳。栄光の裏ですでに窃盗症も現れていた。
現在、月に3回、保護司と面談。月に1回、病院に通い、主治医と面談しながら治療を続けている。保護施設を3月に出て千葉市で1人暮らし。地元から離れて環境を変えたことで精神状態も落ち着き、周囲に支えられながら前向きに生活ができていると笑顔を見せた。
原 若い選手に言いたいことは、もっと自分の体を大切にして欲しいということ。好きでやっている競技を嫌いにならないで欲しい。そして、自分の身は自分で守って欲しい。練習も、何を、どういう意味があってやっているのかを考えて欲しい。練習をやるのか、やらされているのかで、効果が違うから。
栄養面も自分で学んで
極端な体重制限、食事制限をやめるよう、指導者にも求めるが、同時に選手にも強い意識を持って欲しいと話した。
原 体を酷使することでケガが増えていき、治らないと辞めざるを得なくなる。監督が言っていることが全てじゃない。私は、言えなかったけど…。
また、高校生には自分で栄養についても学び、食事管理をするよう求めた。
原 中学生はまだ難しいけど、高校生ならできる。自分で栄養の勉強をして、(食品や栄養素など)自分にとって何が必要なのかを学んで欲しい。それがやがて、大人になって、子どもができたときにも生かされると思うから。
【アスレシピ編集部・飯田みさ代】