<毎日球場に行く記者発 ツウの楽しみ方>
スタジアムが職場の記者が、球場を楽しむ極意を伝授します。
試合日は来場者も利用可
柵で隠れているため、ご存じない方も多いのではないでしょうか。ZOZOマリン外周のグッズショップ。その向かいにひっそりと、カフェテリアの入り口がある。
普段は球団職員が使うこの食堂。試合日は来場者も利用可能で、昼は午前11時半、夕方は午後4時半から営業している。外にも多くのキッチンカーが並ぶが、こちらの定食には小鉢やみそ汁がつくし、熱いお茶とコーヒーもある。ひと息つくのにちょうどいい。
入ったことのある人はお分かりだと思う。奥に仕切りがある。あのカーテンの向こう、選手食堂なんです。選手側はビュッフェスタイルなのでメニューは異なるものの、米は同じ。ひいきの選手と「同じ釜の飯」を食べられるって、なかなかオツじゃないですか?
天井はつながっているので、食事中にロッテ関係者の声が聞こえることもしばしば。とはいえ、プレーボール前。あえて聞き耳を立てるなど、無粋なことはやめましょう。
おなかが満たされ、散歩がてらコンコースを歩く。海風が心地いい。さすがマリン。外野席後方には東京湾が広がる。フロア3の一塁側、通路302と303の間。緑の奥に海。海の向こうに細長いシルエットが見える。スカイツリーだ。快晴なら東京湾に沈む夕日が一望できる。
実物大の選手写真と背比べ
2階に降りよう。204通路の脇に見えるのは「身長測定ボード」。プロ野球選手って、どのくらい大きいんだろう? そんな疑問の答え合わせができる。井上、バルガス、ボルシンガーに平沢。実物大の選手写真と並んで背比べ。2メートルまで測れるため、年齢を問わず楽しめる。ちなみに大柄な3人にまざって平沢(176センチ)という人選は「比較的普通の人に近いから」(関係者談)らしい。
ロッテならではの写真映えスポットは他にも。バックネット裏207通路の「LOTTE OKASHI STADIUM」には、「お菓子の家」ならぬ「お菓子のマリスタ」がある。本物のガムやトッポでつくられた小さな球場。取り囲む椅子とテーブルはトッポのデザイン。壁はコアラのマーチが描かれる。1枚パシャリと記念撮影もいい。
託児所完備で子育てママも安心
そうは言っても、小さなお子さんがいると自由に出歩けない、という人もいるだろう。フロア2には予約制の託児所「キッズハウス」がある。すぐそばには授乳・おむつ替え所。大人も子どもも、お父さんもお母さんも。観戦に行きたい人が行ける。背中を押せるような設備が増えてきた。球場に足を運ぶ皆さんが、それぞれのスタイルで楽しめますように。【鎌田良美】
(2019年6月14日、ニッカンスポーツ・コム掲載)