<夏の高校野球地方大会(2)>
高校野球地方大会が各地で開幕。球児たちの熱い戦いが始まりました。甲子園の大舞台を目指し、食トレ、増量などに励んでいるチームをまとめました。
群馬・前橋商
最速144キロを誇るプロ注目の左腕、井上温人投手(3年)は、174センチ、68キロ。昨秋の時点で61キロしかなかった小食の少年はこの冬から夕食でどんぶり3杯の白飯を腹に詰め込むなど、増量に力を注ぎ、長い回を投げることも可能になりました。
青森・東奥学園
東奥学園の「5番一塁」長谷川友哉内野手(2年)は身長183センチと長身ですが、筋トレや食トレでも体重が増えない悩みも。初戦ではチーム全打点となる2安打4打点の活躍で、チームを勝利に導きました。
埼玉・志木
埼玉大会開幕戦でサヨナラ勝ちした志木は、尾崎将吾捕手(3年)と弟の尾崎軍司投手(2年)が兄弟でバッテリーを組んでいます。最後まであきらめずに粘り勝ち、母は「いい仕事をしました。夕飯はステーキかな」と褒めていました。
青森・三本木農
三本木農が双子の中野渡誠と学(まさと、ともに3年)による二遊間の走攻守にわたる活躍で、初戦を逆転勝ちで突破しました。 11人きょうだいの9番目と10番目で、家での食事は戦場だったそうです。
福岡・福岡
創部102年の古豪・福岡は、新チームが始まったときに選手らが自主的に「食トレをしよう」と発案。冬に部で2リットル入りの食品容器を購入し、お昼の弁当が「ご飯+おかず」で2リットルになるよう徹底してきたそうです。
兵庫・篠山産
篠山産は部員の実家で作られた米など地元素材を食べて、選手の平均体重が5キロ増量。パワーが増し、今年は手応えのあるチームと期待されましたが、優勝候補の報徳学園に初戦敗退。監督はラストミーティングで「今日はベストゲームで負けた。悔いはない」とナインにねぎらいの言葉を贈りました。
茨城・藤代
ノーヒットノーランリレーで2回戦を7回コールド勝ちした藤代の先発は、1日8合以上消費する一條遥翔(3年)投手。農家の祖父からは「大きくなるように」と米が仕送りされているそうです。この日は142キロの最速を更新し「おじいちゃん米」のパワーを発揮しました。
新潟・中越
昨夏の覇者・中越の渡辺泰成一塁手(3年)は、中学時代から13キロ増量。初戦は、昨秋4強の関根学園を相手に、フラミンゴ打法で初回から3打席連続の右前打を放ち、勝利に貢献しました。次は持ち味の長打を狙います。