<トレーニング骨盤編:宮崎裕樹氏に聞く(5)>
「骨盤」のゆがみは、さまざまな不調の原因になるといわれる。子供でも例外ではないだろう。「骨盤」へのアプローチは、成長期における発達サポートのために非常に重要である。では「どんな運動をすればいいの?」。そんな疑問に、元オリンピック委員会強化フィジカルコーチで多くのアスリートのトレーナーを務める宮崎裕樹氏(49)が答えた。「骨盤編」の第1回は基礎トレーニングを紹介する。
成長期における発達サポートに重要
宮崎氏は「さっそく、始めましょうか」と言うと、背筋を伸ばし、真っすぐ立った。
(1)股関節屈曲 足をそろえた状態から、片足を前に蹴り出し、元に戻す。
宮崎氏 足の振り上げに対し、上半身が動かないように意識します。
(2)股関節伸展 足をそろえた状態から、片足を後方に蹴り上げる。
宮崎氏 蹴り上げた時に、体が後ろにそりすぎないように注意します。
(3)股関節外転 足をそろえた状態から、外側に足を開脚する。
宮崎氏 足を上げた時に、肩のラインを保って、上半身が傾きすぎないようにします。
(4)股関節内転 足をそろえた状態から、内側に足を蹴り上げる。
宮崎氏 腰をひねって上げずに、腰の状態を保ったまま上げます。
(5)股関節外旋 椅子に座って、地面から足を離し、膝を支点にして、内側に蹴り上げる。
宮崎氏 膝が外側に動かないように意識します。
(6)股関節内旋 椅子に座って、地面から足を離し、膝を支点にして、膝から下を外に上げる。
宮崎氏 足を外に上げた時に、お尻が動かないように意識します。
(1)~(6)の運動ともに右、左、10回3セットを目安に実施する。トレーニング器具は必要なく、場所を問わず、手軽に取り組める。