卓球のワールドツアー、ドイツ・オープンが8日、ドイツのブレーメンで開幕した。男子は張本智和、水谷隼(ともに木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)ら15人がエントリー。女子は伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)ら16人が出場する。
大会前日7日には、協賛するJA全農から食事のサポートを受けた。現地の日本食レストラン「Captain Sushi」で、日本代表選手やスタッフら総勢30人による食事会を開催。日本産米(新潟県産コシヒカリ)と和牛(群馬県産上州和牛)を使用した和食ビュッフェで、和牛ハンバーグや味噌汁、茶碗蒸し、国産のメロンや桃などが振る舞われた。
日本代表選手が海外遠征する際、現地の慣れない食事や環境、衛生面で苦労している実情がある。全農は今年から選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、全農の海外ネットワークを活用し、日ごろ日本で食べ慣れている和食の提供を始めた。今回は6月の香港オープンに続き、2回目となる。
前年シングルス覇者の石川は「海外でも日本食は食べられるけど、日本のお米はなかなか食べられなかったのでとてもありがたいですし、海外にいることを忘れます。一週間のスウェーデン大会も終わり、日本食を食べられたことでまた気持ちもリフレッシュできました」と話した。水谷は、「ワールドツアーに15年近く参戦している中で、やはりこうやって日本食を食べられる機会は少ないので、すごくありがたいです。海外では食事の時は唯一落ち着ける時なので、そういう時に日本食がいただける機会があるのはとてもうれしいですし、試合への活力になります」とエネルギーを満たした様子だった。
日本卓球協会の星野一朗専務理事は「全農さんから代表選手への食事サポートを提供していただけることには、2つの大きな意味があります。一つ目は栄養管理の面。海外での食生活は栄養が偏りがちです。安心・安全な加熱・調理された品目には食材の偏りが多く見られ、脂質過多や野菜不足など、栄養バランスが十分とは言えない場合も少なくないからです。二つ目はストレスの解消。ややもすると単調になりがちな海外での食環境に大きなインパクトを与えてくれます。食べ慣れた日本人向けの安心・安全な食事サポートを受けることで、選手たちは大きくリフレッシュすることができます」と話した。