こだわって手入れしているトレードマークのひげは、マスクに隠れてしまっていた。新型コロナウイルスの感染者について多く報道される中、ヤクルトの新外国人ガブリエル・イノーア投手(26=オリオールズ)が25日、来日した。
航空機は到着したものの、なかなか本人が現れなかった。出口で待ち受けた球団関係者が探すと、スーツケース2個と野球道具が入ったカバンを足元に置いて立っているイノーアを発見。「マスクをしているから、分からなかったよ!」と駆け寄った。イノーアは初来日にあたり、新型コロナウイルスのニュースをチェック。「普段はマスクはしないけど、ニュースを見たので気をつけた。特に不安はないよ」と笑顔だった。
昨季メジャーで36試合に登板した右腕。通算55試合で4勝を挙げている。最速155キロの直球にスライダーを織り交ぜ、制球力も高い。すでにNPBの打者をYouTubeで確認。「野球をする機会を与えてくれたので、ぜひ(ヤクルトに)行きたいと思った。自分の力を最大限、発揮できるように頑張りたい」と意気込んでいた。
2年前から歯並びの矯正をしており、熱い食べ物が苦手。生魚が好物で「日本で、すしをいっぱい食べるのは大丈夫でしょう」と新しい生活を楽しみにしている様子だった。【保坂恭子】
(2020年1月25日、ニッカンスポーツ・コム掲載)