第92回選抜高校野球大会(3月19日開幕)で、春夏通じて甲子園に初出場する静岡・加藤学園。チームをまとめる勝又友則主将(2年)は、現チームが始動した時を振り返った。「野球以前に私生活の面で意識が甘く、質の良い練習ができていなかった」。ミーティングで毎日、「野球は個人のスポーツじゃない。全員でやるんだ」と意識付けをしてきたと明かした。

静岡裾野シニア時代、チームの指導者から県外の高校への進学を勧められた。だが、「自宅から通える地元の学校で勝負がしたかった」と信念を貫いた。加藤学園高入試の面接で「自分が甲子園へ連れて行く」と宣言。その時の面接官が、米山学監督(41)だったことについては「後になって知りました」と笑った。

昨秋は一塁手での起用が多かったが、今冬は「1人2ポジション」のチーム方針の下、三塁でノックを受ける回数も多い。中学までは、三塁と遊撃を守っていただけに「そっちのほうがやりやすいです」。食トレにも励み、白米をおにぎりなどにして1日7合ほどたいらげる。「秋の68キロから76キロに増えた」と成果を語った。

「良いチームになってきたが、もっとチーム力を上げないと通用しない。足もとを見て、力をつけたい」。甲子園で校歌を歌うため「一戦決勝のつもりで臨みたい」と意気込んだ。【河合萌彦】

◆勝又友則(かつまた・とものり)2002年(平14)6月6日、裾野市生まれ。神山少年野球クラブ、静岡裾野リトルシニアを経て、加藤学園高では昨年8月に主将就任。右投げ右打ち。176センチ、76キロ。血液型B。家族は両親と姉2人。好きなプロ野球選手は、静岡裾野リトルシニアの先輩でもある鈴木大地内野手(楽天)。

(2020年3月1日、ニッカンスポーツ・コム掲載)