球界の元気印こと日本ハム杉谷拳士内野手(29)が2日、弁当男子になった。

自主練習を行う札幌市内の合宿所でオンライン取材を受けていると突然、自ら明かした。「個人的に今日、人生で初めてお弁当を作りました。後ほど、写真を送りますので」と満面の笑みで手作り弁当をアピールする1枚を送ってくれた。

2月29日 オリックスとのオープン戦でサヨナラ打を放つ日本ハム杉谷(撮影・佐藤翔太)
2月29日 オリックスとのオープン戦でサヨナラ打を放つ日本ハム杉谷(撮影・佐藤翔太)

パック詰めされた弁当の中身はメインが「ちゃんとこねて、空気を抜いて」と手間をかけたハンバーグ。ミニトマトに加えてオクラやにんじんは温野菜風に添えて彩り豊かに。そして「シャウエッセンのウインナー。これ一番、強調しておいてください」と日本ハムの看板商品もちゃっかり採用。ご飯も「中身は十六穀米」とこだわった。試食は先輩の中田と後輩の近藤にお願いした。「中田さんは60点と言ってくれました!」。近藤からは「思ったより、おいしい」と合格点をもらった。

日本ハム沖縄・名護春季キャンプ ベンチで会話する杉谷(左)と吉田輝(撮影・佐藤翔太)
日本ハム沖縄・名護春季キャンプ ベンチで会話する杉谷(左)と吉田輝(撮影・佐藤翔太)

ムードメーカー杉谷が最近身に着けた新たなスキルは弁当作りだけではない。「最近、はまっていることがありまして。おうち時間でDIYしているんですよ。笑うところじゃないですよ」。2月の春季キャンプ終了後に買いそろえていた材料で直近では棚を製作。「次は犬小屋を作ってみたい」。ちなみに、犬は飼っていないが「自分のスキルを上げるために」と意欲的だ。もちろん、本業の野球も開幕が不透明な状況だが「限られた時間の中で集中してトレーニングするということをしっかりできている」。たまるストレスは趣味で発散しながら、ファンの前で思い切りプレーできる日を見据えて準備を進めている。【木下大輔】

近藤健介は「自炊男子」

日本ハム近藤は、杉谷に負けじと自炊男子になっている。妻と、3月に誕生した長女とは離れ、札幌で単身生活中。「サバのみそ煮を作って、おいしかったです。今までは作るのは好きですが、時間がなかった。外も危ないので、とりあえず自分で作って食べています」。杉谷によれば「明後日(4日)はコンちゃんがお弁当をつくってくれる番」とのこと。同僚にも腕前を披露することになりそうだ。

3月13日 DeNAとのオープン戦で二塁打を放つ日本ハム近藤(撮影・佐藤翔太)
3月13日 DeNAとのオープン戦で二塁打を放つ日本ハム近藤(撮影・佐藤翔太)

自主練習となっている現在は「キャンプ、オープン戦でやってきたことが落ちないように、体力面、技術面は、ある程度高いところで維持したい」と、実戦も想定しながら打ち込みなどを行っている。出場を目指す東京五輪も1年延期が決定。「残念な気持ちはあるが、しっかりとまた来年に向けて、いいアピールができるようにしたい」と気持ちも切り替えている。

(2020年4月3日、ニッカンスポーツ・コム掲載)