4日、新型コロナウイルスの感染拡大による春季高校野球新潟県大会の中止が決定し、1日付で就任した元日本ハム投手の帝京長岡・芝草宇宙新監督(50)のデビューも夏に延びた。

自主トレを見守る芝草監督
自主トレを見守る芝草監督

春季県大会は初めて監督としてベンチに入るはずだっただけに「高校野球は采配だけではない部分がある。雰囲気など経験しておきたかった」。ただ、「中止で一瞬、目標を失ったが、すぐに夏の甲子園に向けて気持ちを切り替えた」と言う。今は自主トレ中の選手の動きに目を光らせながら「夏まで時間があると考えれば、1年生も力をつけられる」と総合力アップを図る。

新型コロナウイルス対策は徹底。手洗い、うがいはもちろん、選手20人以上が生活する寮では練習後の外出は許可制にして原則禁止。夕食時に自ら足を運んで、選手の食事の量を確認する。「食べないと体力がつかないし、健康にはならない」と細部にまで気を配る。

日本ハム時代の芝草宇宙投手
日本ハム時代の芝草宇宙投手

18年に帝京長岡の外部コーチに就任し、この1日付で監督に。元プロという注目度の高さに加え、昨夏、昨秋と初戦敗退が続く中での就任にプレッシャーはある。だが、それ以上に「楽しみです」。冬場のトレーニングから実質的に指導し、成長が見て取れた。「チームはその年代によってどんな野球をやるか変わるもの。今年はベンチ入りメンバーのほとんどが出場するような試合をしたい」と夏の初陣を見据えた。

(2020年4月6日、ニッカンスポーツ・コム掲載)