手軽で便利なシリアル食品ですが、選ばれる理由はそれだけではないようです。
伊藤忠グループのリサーチ会社「マイボイスコム」が「シリアル食品に関するアンケート調査」を行ったところ、3月1~5日の5日間で1万270件の回答が得られました。その調査結果では、直近1年間にシリアル食品を食べたと答えた人は42.1%で、男性が約35%、女性は約50%にも上りました。
◆直近1年間に食べたシリアル食品
そのうちオートミールなど穀物にナッツ類や植物油、シロップなどを混ぜて焼いた「グラノーラ」を食べた人が28.2%、「コーンフレーク」が19.5%と大半を占めています。グラノーラは10~50代の女性で各40%弱と比率が高く、コーンフレークは10、20代の男性や10~30代の女性でやや高い傾向がみられています。
◆シリアル食品を食べる理由(複数回答)
食べる理由として最も多かったのは「おいしい」の48.6%です。「栄養バランスがよい」「食物繊維やビタミン、ミネラルなどが多い」「手軽」はいずれも30%台でした。「ミューズリー」「ブラン」の主利用者では「食物繊維やビタミン、ミネラルなどが多い」が最も多くなっています。
◆シリアル食品の購入時の重視点(複数回答)
購入時に重視する点では「味」(66.0%)「価格」(53.3%)が大半を占めていました。「原材料」「穀物・果物等の種類」「栄養成分」「容量・サイズ」「食感」は各20%台です。「味」「価格」に続く項目は、「グラノーラ」主利用者では「穀物・果物等の種類」、「コーンフレーク」「シリアルパフ」主利用者では「食感」、「ブラン」主利用者では「栄養成分」となっています。
◆シリアル食品を食べる頻度
食べる頻度は「週1回以上」が43.4%で、「月に1回以下」の35.1%、「月に2~3回」の20.4%を上回りました。
◆シリアル食品を食べる場面(複数回答)
食べる場面では「朝食代わり」(40.4%)「朝食のメニューの1つとして」(37.0%)「おやつ、間食」(31.0%)が直近1年間に食べた人の上位を占めました。特に「朝食代わり」は若年層で、「おやつ、間食」は女性で比率が高くなっています。
◆シリアル食品の購入場所(複数回答)
購入場所は「スーパー」が80.2%、「ドラッグストア」が25.2%でした。
◆シリアル食品の利用意向
シリアル食品の利用意向者は41.6%と4割強ですが、直近1年間に食べた人でこれからも利用したいと考える人は7~9割弱。特に女性や若年層で比率が高くなっています。おいしくてお手頃な価格、さらに栄養価があってお手軽―。シリアル食品を利用する人たちはそう考えているようです。
シリアル食品を食べたいと思う理由、思わない理由(全6,615件)
●『食べたいと思う』
・牛乳に浸したときに牛乳が甘くなるのが小さい頃から好き。(男性37歳)
・賞味期限が長く自分で食べられる量を調整できるので小腹を満たすのにちょうど良いから。種類も多く季節限定品もあり飽きが来ない。(女性32歳)
・嚥下(えんげ)障害のため、コーンフレークに牛乳をかけて8時間ほどおいて朝、食べる。(男性64歳)
●『食べたいと思わない』
・食事というよりお菓子っぽくて、食べた気がしない。(女性58歳)
・シリアルは牛乳を掛けて食べるイメージがある。牛乳を飲むとおなかを壊すので食べない。(男性57歳)
・腹持ちが良くないから。健康に良いと見聞きしたことはあるが、あえて購入せずとも普段の食事を改善したい。(女性23歳)
●『どちらともいえない』
・たまに食べる分には良いが、いつもだと飽きてしまう。朝食がこれだけだとちょっと寂しい。(女性61歳)
・自分はたまに食べてもいいかなと思うけど、同居人は絶対に食べたがらないのでわざわざ購入するまでに至らない。(女性50歳)