鯉のエースを夫人&愛犬がサポートしている。広島大瀬良大地投手(28)が家族からの全面サポートを受けながら、先の見えない状況を乗り切ろうとしている。限られた練習量の中で真由夫人の栄養管理で体重を維持。愛犬こまちは癒やしとトレーニングパートナーを務めてもらっている。15日から再開する分離練習では週末にブルペン投球を予定。家族一丸で困難な状況を乗り切ろうとしている。

広島大瀬良大地(2020年3月30日)
広島大瀬良大地(2020年3月30日)

先が見えない調整にも、大瀬良は家族とともにコンディション維持に努めている。キャンプやシーズンと比べれば運動量が落ちる。現在チームは分離練習を3勤1休で継続し、午前と午後に分かれている。練習量を増やすことは難しく、太りやすい体質の大瀬良にとっては食生活がコンディションに大きく影響する。

今月に入り、真由夫人のサポートを受けながら食事を徹底管理している。炭水化物を減らし、タンパク質やミネラル、ビタミンが多く含んだメニューが中心。食卓にはサラダや海藻が多く並ぶようになった。「これまで通り食べていては太ってしまう。奥さんにお願いして変えてもらった」。内助の功で体重増を抑制。飲酒の量も減らしている。空腹感を感じれば、水分摂取で調整。免疫力を下げないよう、睡眠時間も十分にとっている。

外出の自粛が求められる現状で私生活もストイックになり過ぎては精神的負担が増すため、休日前日は「食べたいものを食べるし、お酒も飲んでいる」とストレスフリーも心掛ける。家族との時間が何よりのリフレッシュ。ポメラニアンの愛犬「こまち」は癒やしだけでなく、トレーニングパートナーともなる。オフには人けのない公園まで車を走らせ、階段を見つけるとダッシュ。平地でも並走する愛犬とダッシュ。「お互いに必死に競走しています」とかわいい愛犬にも対抗心むき出しに汗を飛ばす。リフレッシュの散歩がトレーニングを兼ねている。

1軍は休日明けの15日から分離練習を再開。週末には再び強度の高いブルペン投球を予定する。「練習試合もなかなかできる状況ではないので、自分でつくっていかないと。これまでつくってきた肩、体(の状態)が落ちてしまうのももったいない」。厳しい状況下でも家族愛を受け、最善の準備を進めていく。【前原淳】

(2020年4月14日、ニッカンスポーツ・コム掲載)