コロナ禍で部活動自粛中、自宅でできる挑戦を「○○チャレンジ」と題し、SNSなどを使って情報発信している学生たちも多い。早大庭球部もその1つで、このたび女子2年生部員のチャレンジ動画が公式インスタグラム(@waseda_tennis_team)にアップされ、話題となった。
ラケットを使ってテニスボールやピンポン玉をコップやストレッチ用器具に入れるというもの。それぞれ成功するまで、4時間から半日もかかったという。
2年部員の足立理帆さんは、この企画についてこう説明した。
「コロナウイルスの影響で、多くの方が不安を抱えながら家での時間を過ごしています。短時間ではありますが、不安を忘れて少しでも楽しい気持ちになっていただけたらと。また、私たち部員も今はコートでプレーできませんが、与えられた環境の中で挑戦することを忘れないでいたいという気持ちから始まった企画です」
早大庭球部は、男子は全日本大学対抗王座決定戦で15連覇、女子は一昨年まで13連覇していた強豪。特に女子は、王座奪回へのシーズンに向けてトレーニングを続けていたが、3月30日から活動停止となり、寮生の一部は自宅に戻った。前期の授業はすべてオンラインとなり、練習再開の見通しは立っていない。
テニスに取り組んでから初めて体験する長期休暇。最初はどのように過ごせば良いのか、何をしたら良いのか分からず迷うこともあったが、今、足立さんは前向きだ。「時間がある今だからこそできることを積極的に見つけています。動ける体とモチベーションが維持できるように、チームでオンラインミーティングやトレーニングをし、食事や栄養面も含め、色々と取り組んでいます」。
監督やコーチからもトレーニング、栄養、コミュニケーションなど、今できることを考え、取り組んでいくよう指示を受けている。上級生も迅速に指示を出し、離れた場所からでもチームをまとめているという。月1回の栄養指導をオンラインで行っている管理栄養士の山口美佐さんも「部員の絆がより一層強くなったと思います。練習復帰に向けて、しっかり体調を管理して欲しい」とエールを送っていた。