環境省は「熱中症予防情報サイト」で、新型コロナウイルス感染拡大防止策を取り入れた「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントをまとめ、「令和2年度の熱中症予防行動」として公表しました。
新型コロナウイルスの出現に伴い、私たちは感染防止の3つの基本である「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗いや、3密(密集、密接、密閉)を避ける」といった対策を求められています。これまでとは異なる生活環境下となるため、例年以上に熱中症に気を付ける必要がありそうです。
主な令和2年度の熱中症予防行動
「令和2年度の熱中症予防行動」で書かれている主な内容は以下の通り。
●夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高まるため、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにする。
●マスクを着用している場合は、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給をする。周囲の人との距離を十分にとれる場所でマスクをはずして休憩する。
●冷房時でも換気扇や窓開放によって換気を確保する必要があるため、室内温度が高くならないようエアコンの温度設定をこまめに調整する。
こまめな水分補給や温度・室温管理
また、従来からの熱中症予防行動を徹底することも必要としています。
室内の温度・湿度をこまめに確認し、適切に管理。のどが渇く前に、こまめに水分補給(一般的に、食事以外に1日あたり1.2L)し、激しい運動や作業で多くの汗をかいたときは塩分も補給しましょう。
<運動時の水分補給のポイント>
●運動を開始する30分前くらいまでに500mlの水分を摂る
●運動中は15~20分毎に200mlくらいずつ摂る、目安としては1時間で500~1000ml
●温度は冷蔵庫のドアポケットに入っている(5~15℃)くらい
●ミネラル分も入っているスポーツドリンクを活用する
天気予報やWBGTを参考に行動を
熱中症予防情報サイトは、全国約840地点における暑さ指数(WBGT)の予測値・実況値など、事前にどの程度熱中症に警戒すべきかの情報提供を行っているほか、熱中症の基礎知識や対処方法などを掲載しています。
夏場の外出や運動は天気予報やWBGTを参考に暑い日や時間帯を避けるなどして、熱中症予防に努めましょう。
【アスレシピ編集部】
参考:
・暑さ指数(WBGT)の実況と予測
https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php
・厚生労働省「熱中症関連情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/index.html
・スポーツ庁「新型コロナウイルス感染対策 スポーツ・運動の留意点と、運動事例について」
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop05/jsa_00010.html
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