将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦7番勝負の第1局が1日、愛知県豊橋市の「ホテルアークリッシュ豊橋」で開幕した。
午後6時すぎ、後手の木村が54手目を封じて1日目を終えた。1日目は激しい進行となり、藤井が長考する場面もあった。藤井は棋聖戦に続く2つ目のタイトル挑戦で、両棋戦で最年少獲得を目指す。昨年、最年長で初タイトルを奪取した木村は、初防衛を狙う。
対局は午前9時から開始。対局前の駒を並べる際、緊張感からか、藤井は珍しく2度、駒を取り落とすシーンもあった。対局を始まると、落ち着いた指し回しで、「千駄ケ谷の受け師」の異名を持つ木村を攻めた。
王位戦は全国を転戦し、1局を2日かけて戦う7番勝負。持ち時間は各8時間。先に4勝を挙げた方がタイトルを獲得する。この日は地方転戦で、藤井は初めておやつタイムを経験した。午前は「ブルーベリータルト」、午後は豊橋市の名物「どうまい牛乳プリン」を注文した。
午後6時すぎ、後手の木村が54手目を封じて1日目を終えた。藤井には初めての封じ手だった。史上最年長でタイトルを獲得した木村に、史上最年少でタイトル挑戦者となった藤井。「史上最年長VS史上最年少」。注目の2日目は2日午前9時に始まる。
(2020年7月1日、ニッカンスポーツ・コム掲載)