食物アレルギーがある子を持つ親にとって、給食は不安や悩みが尽きません。アレルゲンの除去や代替食の提供など、アレルギー当事者に寄り添った柔軟な対応が望まれますが、4割弱の保護者は、子どもが通う園や学校のアレルギー対応に不満があることがわかりました。
食べられないものがある人などに向けた飲食店情報を提供するサービスを行う「CAN EAT」と、NPO法人アレルギーっこパパの会が共同で、アレルギーがある子どもの保護者131人を対象に調査を実施しました。保育園・幼稚園・小学校に通う子どもの保護者が主な回答層で、うち3割弱が専用調理器具を必要とする比較的重度なアレルギーに該当しています。
園や学校のアレルギー対応に「満足している」または「やや満足している」と回答した人は6割弱で、逆に4割弱の人は「不満である」「やや不満である」と回答しました。また、「専用調理器具が必要」と回答した人のほうが、不要と回答した人よりも満足度が低い傾向があることがわかりました。
子どものアレルギー対応のために行っていることについて、3割を超える保護者が「毎日お弁当をつくる」(21.2%)「必要な日にお弁当を作る(頻度が高い)」(12.4%)と、毎日、あるいは頻繁にお弁当を作っていると回答しています。また、お弁当をつくる頻度が高い家庭ほど、園や学校のアレルギー対応への満足度が低い傾向があることがわかりました。
学校給食のアレルギー対応が「不満である」または「やや不満である」と回答した人からは、「共同の給食センターのため、除去対応してもらえません」「栄養教諭にアレルギーについての知識・理解がなく、アレルギーの子どもの気持ちに寄り添おうとする姿勢が見えません」「メニューにひとつでも食べられないものが入っているとその日はお弁当を持参することになってしまうので、もっと柔軟に対応してもらえたらいいなと思います」「除去対応はしてもらえますが、代替食はなく、持ち込みも許可してもらえません。他の子の給食と明らかに違っている日も多いので、かわいそうに感じています」などと様々な声が寄せられています。