26日のプロ野球ドラフト会議で1位指名競合が確実視される早大・早川隆久投手(4年=木更津総合)がインタビューに応じた。
早大バッテリー陣に欠かせない場所がある。西武新宿線・西武柳沢駅すぐ近くの定食屋「明喜屋(めいきや)」。リーグ戦1回戦前日の金曜にバッテリー十数人で訪れ、貸し切り状態。夕飯代わりの決起集会が開かれる。早川のお決まりはチャーハン大盛り。登板に向け、炭水化物でエネルギーチャージしてきた。今はコロナによる自粛で、来店を控えている。ルーティンを多く持つ左腕が、いつものチャーハンが食べられない。「割り切ってます。その中でルーティンを回していかないと」。寮の白米で代用。出来る範囲で出来ることを。こんなところにも成長が現れている。
もっとも、本音は「チャーハンの方が炭水化物がとりやすい。明喜屋のは、ぱらぱらしてて食べやすいんです」と恋しい。私も取材後に訪れた。家庭的な懐かしい味。40年にわたり、店を切り盛りする高橋敏子さん(73)は「今は会えないけど、頑張ってほしいわ。早川君は指名、大丈夫よね。今西君は、どうかしら」と、同じくプロ志望届を出した今西投手を心配していた。コロナが収まった暁には、チャーハンでプロ入りの祝賀会が開かれそうだ。【古川真弥】
◆早川隆久(はやかわ・たかひさ)1998年(平10)7月6日、千葉県生まれ。上堺小1年からソフトボールを始める。横芝中では軟式野球部に所属。木更津総合では1年秋からベンチ入り。2年春と3年春夏に甲子園出場。早大では1年春からリーグ戦に登板し、通算50試合で11勝12敗、防御率2・71。3年時は大学日本代表として日米大学選手権優勝に貢献。180センチ、76キロ。左投げ左打ち。
(2020年10月22日、ニッカンスポーツ・コム掲載)