新潟経営大サッカー部のMF丹羽一陽(22=4年、藤枝明誠出)が来季、J3ヴァンラーレ八戸に入団する。同大からは5人目のJリーガーになる。持ち前の攻撃センスに磨きをかけ、J1でのプレー、そして日本代表入りを目標にしている。
「プロになるのは子どものころからの夢だった」。八戸入りを喜ぶと同時に「これからもっと実力をつけなければ」と気を引き締めた。同大の4年生で卒業後も競技としてサッカーを続けるのは丹羽だけ。後輩たちにまじり、シーズン中同様に練習しながら、来春のキャンプに備える。
藤枝明誠高(静岡)時代から突破力とゴールに絡むセンスは注目されていた。大学でも入学当初から主力に名を連ね、昨年は国体県選抜にも選出された。「左右どちらもできる。視野が広い」。同大の赤松誠監督(43)は能力の高さを評価し、「もっと体をつくって、パワーをつけてほしい」とあえて注文も付けた。
大学入学時の体重は60キロを切っていた。食事量を増やし、週6日のウエートトレなどで今は10キロ以上アップした。スピードを落とすことなく、当たり負けしない強さを身に付けた。長期離脱するようなケガもなかった。ただ、丹羽も「もっと強くしないと」とプロで戦い抜く力強さが必要なことは分かっている。
2学年上のOBでJ2アルビレックス新潟のDF新井直人(24)から八戸入り決定直後に連絡をもらった。「これからが勝負だぞ」。尊敬する先輩の言葉に「新井さんに負けたくない。先輩以上の舞台でプレーしたい」とテンションが上がる。目標は開幕スタメンとチームをJ2、J1に引き上げること。「やるからには狙っている」と日本代表入りへの意欲もあらわにした。
◆丹羽一陽(にわ・かずや) 1998年(平10)6月25日生まれ、愛知県出身。三河安城小1年から愛知FCでサッカーを始める。安城西中ではJ1名古屋の下部組織、名古屋U-15に所属。藤枝明誠(静岡)に進み、3年時に全国高校選手権に出場。新潟経営大では1、2年生で北信越選抜入り。170センチ、69キロ。
(2020年11月30日、ニッカンスポーツ・コム掲載)