<2021年グルメ・トレンド予想(下)>
アメリカの自然派食品スーパー大手「ホールフーズ」による2021年のグルメ・トレンド大予想の後編は、環境問題に配慮した食品や進化するヘルシーフードを紹介します。
●廃棄物を再活用した食品
本来ならゴミとして捨てられるはずの廃棄食材を再利用(アップサイクル)する動きが、来年のトレンドになると予想。フードロスを削減する取り組みとして、食品廃棄物やその成分から作られた食品が注目されそうです。おからを使った小麦粉や、廃棄されるはずだった果物やナッツを使ったスナックなども販売されています。
●ひよこ豆が進化
ヘルシー志向の高まりと共に、数年前から人気が出ている「ひよこ豆」。これがさらに進化して「次のカリフラワー(カリフラワーピザやライスなどで一世を風靡)」になると予想しています。
中東料理の代表として知られるひよこ豆をペースト状にした「フムス」や、中東風コロッケ「ファラフェル」など、これまで親しまれてきた料理以外にトルティーヤや豆腐、スナックやシリアルなど、様々な商品にひよこ豆が使われるようなっています。
●フルーツや野菜のジャーキー
原料にキノコやジャックフルーツ、バナナなどを使ったビーガン(完全菜食主義者)も楽しめるジャーキーが話題になると予想。新鮮な野菜や果物を乾燥させるとうま味が増し、栄養素をキープできるメリットもあります。素材の味だけでは物足りない人向けに、チリやジンジャーなどのフレーバー付きも登場しています。
●ベビーフードも進化
ベビーフードの世界も革新的に進化しており、今まで以上に幅広い豊富な食材から選ぶことができるようになると予想。ルバーブ、ローズマリー、紫のニンジンやオメガ3が豊富な亜麻仁風味など、グルメなベビーフードも開発されています。パッケージも小さなパウチ入りで持ち運びに便利なものが人気になりそうです。
●オイルも変化
オリーブオイルやアボカドオイル、ココナッツオイルなどヘルシー志向の人に好まれる従来のオイルのほか、来年はパンプキンやヒマワリの種を使ったオイル、クルミなどのナッツフレーバーなどがはやると予想。炒め物や焼き物などに使うだけでなく、そのままドレッシングとして使うなど、料理に合わせてオイルを変える時代がくると見ています。
【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】