<オフの球児メシ(3)>

中学球児にとって、シーズンオフも成長期に欠かせない栄養素を摂ることが大切です。同時に、野球に必要な瞬発力や持久力、集中力を養うことを目指した食事が必要となります。

最新科学に基づいた食事のポイントを、管理栄養士で博士(栄養学)の新出(しんで)真理、今井菜美さんがシリーズでお届けする「オフの球児メシ」。第3回は「持久力アップ&サバ缶を使ったお弁当」です。

魚の油は体づくりの味方

球児を含めてスポーツをする人の食事は、高タンパク質で油を抑えるのが理想。でも油の中には、球児の体づくりの味方になってくれる油もあります。そこで今回紹介したいのが青魚。特に、肉よりも青魚に豊富に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)が、注目を浴びています。

(1)血液の流れをサポート

血液がドロドロだと、酸素がうまく体に行き渡らず、息切れが起こるなどバテやすい体に。そこでEPAは、血液をサラサラにして、スムーズに流れるようにしてくれます。体に酸素が行き渡ることで、運動した時のきつさやつらさが軽くなり、持久力アップにつながります。つまりバテにくい体をゲット。長い練習時間に耐え得る体づくりをサポートしてくれます。

(2)筋肉痛をやわらげる

筋肉痛で体が動かないなんてこともありますよね。筋肉痛がひどいと練習に支障をきたすことも。EPAは筋肉へのダメージを抑えてくれるため、筋肉痛が抑えられ、練習効率のアップが期待できます。

缶詰を使えば調理も簡単

そのほかにもさまざまな効果があるEPA。魚の油は球児の敵ではなく味方! でも魚を調理するのは面倒と思う気持ちがあったり、たまには楽をしたい、そんな時に使えるのが「サバ缶」です。

そこで今回は、球児の体づくりをサポートしてくれるサバ缶を使った、簡単に調理できるメニューを紹介します。

主菜のサバは、肉と同じように良質なタンパク源であると同時に、EPAなどの良質な油が豊富。油は何でもカットするのではなく、魚の油はしっかりと取りましょう。

副菜には少し豚肉を加えてタンパク質量をアップ。野菜の中にチーズを加えてあげると、1食の中で乳製品を取ることができるのでお勧めです。小松菜などの青菜でしっかり鉄も補給して貧血対策。持久力アップにつなげましょう。タンパク質を取ろうと思うと肉料理になりがちですが、青魚を食べて、長い練習時間に耐え得る体づくりを目指しましょう。【今井菜美】

<ワンポイントアドバイス>
敵でなく 味方に付けよう 魚の油
バテにくい 体づくりに サバ缶を

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