東京オリンピック(五輪)も終盤に入り、連日熱戦が繰り広げられているが、同じぐらい熱く盛り上がっているのが、海外選手たちがSNSに投稿している選手村での食事の話題だ。「(前大会の)リオより断然おいしい」など好意的な声が多く投稿され、意外な日本のB級グルメにはまる選手も続出しているようだ。
新型コロナウイルスの感染予防対策のため自由に外出できない選手たちにとって、選手村での食事が日本食を楽しむことができる唯一の機会。ラーメンや揚げ物、カレーライスに餃子…海外選手たちのコメントを紹介していこう。
●7人制ラグビー女子米国代表イロナ・マーハ
「今まで人生で食べた中で一番の餃子がここにある。毎食食べているわ」と餃子を頬張る動画をTikTokに投稿。また、別の動画でもカマンベールチーズ揚げと春巻き、さらにラーメンに舌鼓を打ち、大絶賛している。
●バレーボール男子米国代表エリック・ショージ
箸を器用に使ってかっぱ巻き、ツナ巻き、海老の握りを次々と口に運び、シュウマイと餃子は「So Good(なんておいしいんだ)」とのコメント付きで紹介。さらに「日本のカレーだよ」とカップに盛られたカレーライスを箸で食べる食レポをTikTokで公開している。
●テニス女子オーストラリア代表ダリア・ガブリロワ
選手村のメイン食堂の様子を撮影した動画で、ピザからアジア料理、グルテンフリーコーナーまで多種多様な食事が楽しめる様子をTikTokで紹介。「色々選べるよ!リオよりもずっとおいしそう!」とコメントを添えている。
●卓球男子ポルトガル代表ジョアン・ジェラルド
インスタグラムに投稿している選手村で撮影した複数の写真の中の1枚が、皿いっぱいに盛られた焼き餃子だった。1枚だけ自分が映り込まない餃子のみのアップ写真だったことから、よほどお気に召したことが伺える。
●7人制ラグビー男子アイルランド代表ハリー・マクナルティ
朝、昼、晩とある日の3食をTikTokで紹介。練習前の朝はフルーツカップにヨーグルト、レッドビーンズがたっぷり乗ったパン。昼食はパスタにシュウマイなど点心の盛り合わせのコンビネーションをチョイス。夕食はかっぱ巻き、シュウマイ、肉、サラダなどボリューム満点の料理がたくさん盛られたトレーを紹介し、デザートに暑さ対策として凍らせたアイスバーを食べる姿も投稿している。
●水球女子オーストラリア代表ティリー・カーンズ
選手村の食堂を潜入取材風に紹介。入口での手指消毒から始まり、バイキングスタイルの料理を自分の皿に取り分ける際には感染予防対策のために使い捨ての手袋をはめることや座席には飛沫防止のアクリル板が設置されていること、マスクを外して食事ができるのは10分以内で、食べ終わったらすぐに新しいマスクに交換して着用することなど食事のルールを動画で紹介している。
選手村のメイン食堂は24時間営業で、1日4万8000食を無料提供、約1万8000人の選手たちが大会期間を通じて利用している。日本食はもちろん、西洋やアジア各国の料理など700種類のメニューがあり、ベジタリアン向け、グルテンフリー、ハラルなど、あらゆる食文化にも対応している。和牛やてんぷら、うどん、そば、おにぎりにお好み焼きなど様々な日本食が提供されているが、生魚は衛生管理上の理由から提供されていないという。
【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】
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