<2022年グルメ・トレンド予想(下)>
2022年のグルメ・トレンド大予想の後編は、食に特化したフード&レストランのコンサルタント会社「バウム+ホワイトマン(Baum+Whiteman)」が注目する「4つのホットな食のトレンド」です。
●調理ロボットの台頭
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、働き手不足や食材、賃金の高騰、感染対策など飲食業界を取り巻く環境は厳しさを増しています。そんな中、2022年は調理ロボットや調理工程の自動化が急速に進むと予想しています。
ロボットは社会的距離の確保や非接触など感染予防の観点からも優れており、高い賃金で労働者を雇うこともありません。一部の調理をロボットが代行することで、コスト削減と効率化を図ることができると期待しています。回転寿司チェーンの全自動握り寿司ロボットのように厨房で働くだけでなく、ピザやパスタなど温かい食事を提供できる自動販売機の普及にも注目しています。
●植物由来の鶏肉が当たり前に
動物性タンパク質の価格高騰と市場における鶏肉不足から、2022年はファストフードチェーンでも植物由来のチキン商品が主流になると予想しています。
ファストフードチェーンの大手A&Wはすでに、カナダにある1000カ所の店舗で植物由来の代替肉を用いたチキンナゲットを販売。アメリカ風中華ファミリーレストランチェーン「パンダエクスプレス」でも代替鶏肉を使用したメニューを提供して売り上げを伸ばしています。来年はマクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンの参入で、本格的な「代替チキン戦争」が始まるかもしれません。
●ゴーストキッチンのさらなる普及
コロナ禍で急成長したフードデリバリーにより、厨房の機能のみを持つ「ゴーストキッチン」の数はうなぎ上りで、その流れがさらに加速すると予想しています。大手ファストフードチェーンや大型量販店も、ゴーストキッチンの拠点を増やしていく見通しです。
●若い世代中心に低アルコール飲料
コロナ禍で在宅率が上がり、運動不足に陥った人たちがより健康に気を使うと予想。若い世代を中心に、飲酒する機会やアルコールの消費量が減り、代わりに低アルコール製品が台頭。本物のアルコールと変わらないテーストや見た目を持つ製品が続々と登場しています。
2022年の日本でもこれらの商品が流行するかもしれません。要チェックです。
【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】